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物性物理学:カイラル磁性体のフェルミ面における、対称性によって強化されたトポロジカルノード面

Nature 594, 7863 doi: 10.1038/s41586-021-03543-x

非自明なトポロジカル特性を有する材料を用いてスピントロニクスデバイスや量子情報技術を進展させようとする最近の試みにもかかわらず、重要な3つの難題はまだ解決されていない。第一は、偶然にではなく一般的にフェルミ準位に位置するトポロジカルバンド縮退の特定、第二は、そうしたトポロジカル縮退を容易に制御できる能力、第三は、複数のシート状になった大きなフェルミ面における一般的なトポロジカル縮退の特定である。今回我々は、ドハース–ファンアルフェン分光法と密度汎関数理論計算およびバンドトポロジー計算を組み合わせて、カイラル強磁性ケイ化マンガン(MnSi)の非共型対称性によってノード面(NP)が生成され、これが、フェルミ面(FS)の複雑さにかかわらず、NPとFSの交線においてベリー曲率の大きいトポロジカル・プロテクトレート(topological protectorate;TP)を強化することを示す。我々は、こうしたTPが、磁化の方向の影響を受けるかなり大きなフェルミアークを伴うと予想する。我々は、トポロジカルNPの根底にある対称性条件を導出して、1651の磁気空間群が、強磁性MnSiの空間群など、トポロジカルNPを有する7つの灰色群と26の白黒群からなることを示す。このように、MnSiのFSにおいて、磁場を用いて制御できる、対称性によって強化されたTPが特定されたことから、技術的利用に適した類似の性質が多数の材料に存在すると示唆される。

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