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エボラウイルス:エボラウイルス感染の生存者の高い割合に見られるエボラウイルス抗体の減衰–刺激

Nature 590, 7846 doi: 10.1038/s41586-020-03146-y

中和抗体機能は、ワクチンや治療法の有効性の基盤である。今回我々は、ロバストなシュード粒子を持つエボラウイルス(EBOV)のin vitro感染実験と、明確に定義された一連の固相アッセイを用いて、シエラレオネでの2013〜2016年のEBOVアウトブレイク(集団発生)で感染後に回復した健康な生存者コホートにおける幅広い抗体応答について報告する。シュード粒子を持つウイルスの中和抗体は、全体的な抗EBOV反応性と生きたEBOVの中和抗体と相関していた。また、バリアントEBOV糖タンパク質(1995年株および2014年株)も同様にこの抗体で中和された。長期的な追跡調査中に、抗体応答は「減衰–刺激–減衰」のパターンで変動したことから、回復後のEBOV抗原によるde novoの再刺激が示唆された。抗体反応性の薬力学的モデルから、生存者の高い割合において77〜100日の減衰半減期と46〜86日の倍増期間が明らかになった。抗体反応性が最も高くなるのは、回復後200日付近であった。このモデルから、EBOV抗体の反応性は回復後0.5〜2年で低下することが示唆された。健康な生存者の高い割合で、抗体応答は迅速に再刺激されることが分かった。回復中の患者でEBOVウイルスの再燃を防ぎ、再燃によってアウトブレイクの種が再びまかれる潜在的リスクを軽減するために、生存者の慎重な追跡とワクチン接種による選択的なde novo抗原刺激の可能性を考慮すべきである。

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