Article

ゲノミクス:統合エピゲノミクスによるヒトの疾患座位の調節性ゲノム回路

Nature 590, 7845 doi: 10.1038/s41586-020-03145-z

ヒト疾患座位の93%はタンパク質をコードしておらず、遺伝子調節のアノテーションがほとんど終わっていないため、ヒト疾患の分子基盤に対するアノテーションは未解決の課題となっている。今回我々は、800試料についての1万のエピゲノムマップからなる概要であるEpiMapを示し、これを用いて、クロマチン状態、高分解能でのエンハンサー、エンハンサーモジュール、上流の調節因子、下流の標的遺伝子を明らかにした。我々は、この情報資源を用いて540形質に関連する3万の遺伝的座位のアノテーションを行い、形質に関連する組織、濃縮が見られる組織エンハンサーにおける推定の原因ヌクレオチドバリアント、それぞれの組織特異的標的遺伝子候補を予測した。多因子形質の、異なる機能的濃縮度と疾患の併存疾患パターンを持つ組織特異的寄与因子への分割によって、単一因子の単一発現座位と多因子の多面発現座位の両方が明らかになった。スコアが最も高い座位にはドライバーと予測されるバリアントが複数存在することが多く、複数のエンハンサーを介して、共通の1つの標的遺伝子、共通の組織の複数の遺伝子、あるいは複数の遺伝子や複数の組織に収斂するため、広範な多面発現性が示唆された。我々の結果は、高密度で豊富な高分解能のエピゲノムアノテーションの重要性を実証するものである。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度