Analysis

ヒト遺伝学:ヒトの機能喪失遺伝的バリアントを介する薬剤標的評価

Nature 581, 7809 doi: 10.1038/s41586-020-2267-z

自然に生じたヒト遺伝的バリアントで、タンパク質をコードする遺伝子を不活性化すると予測されるものは、ヒト遺伝子不活性化のin vivoモデルとなって、細胞やモデル生物でのノックアウト研究を補足する。今回我々は、ヒトの機能喪失バリアントを用いた薬剤標的候補の評価に関する3つの重要な知見を報告する。第一は、機能喪失バリアントが許容されない必須遺伝子であっても、阻害薬の標的として大きな成功を収める可能性があること。第二は、ほとんどの遺伝子で機能喪失バリアントは非常にまれであり、ホモ接合型や複合的なヘテロ接合型「ノックアウト」のヒトを遺伝子型に基づいて確認するには、血縁者を集中的に集めない限り、現在利用可能なサイズの約1000倍のサンプルサイズが必要となること。第三は、自動化されたバリアントアノテーションやフィルタリングは強力だが、アーティファクトを取り除くためには手作業でのキュレーションが依然として不可欠であり、RbG(recall-by-genotype)による取り組みでは前提条件であることである。我々の結果は、ヒトノックアウト研究のロードマップを示し、創薬における機能喪失バリアントの解釈に対する手引きとなるだろう。

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