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社会学:持続可能な開発目標の教育関連ターゲット達成に向けた進捗状況の測定と予測

Nature 580, 7805 doi: 10.1038/s41586-020-2198-8

教育は福祉の主要な側面であり、開発の極めて重要な指標である。国連の持続可能な開発目標(SDGs)では、教育の向上が優先課題となっており、新たに格差に焦点が合わせられている。今回我々は、就学年数の国内分布をモデル化し、そのモデルを用いて1970年以降の教育格差を調べるとともに、2030年を期限とするSDGsの教育関連ターゲットの達成に向けた進捗状況を予測した。その結果、世界は概して、2030年までの初等教育のほぼ完全な普及の達成に向けて順調に進んでいるものの、中等教育および高等教育の修了率には大きな課題が残ることが明らかになった。学校教育における男女格差は、世界的には2018年までにほぼなくなっているが、サハラ以南アフリカ、北アフリカ、中東の一部ではいまだに大きい。2030年までには、18の国で男性より女性の方が教育達成度がはるかに高くなると予測された。教育の格差は2017年に世界的なピークに達しており、2030年までには着実に縮小するものと予想される。今回の分布および格差の指標は、SDGsの教育関連ターゲットの達成に向けた各国の進捗状況や格差のレベルの経時的な追跡に使用可能な枠組みを示している。教育における格差の縮小は、人的資源の公平な分配や、より公平な人間社会の発展を促進するための1つの手段である。

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