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微生物学:全球的メタゲノミクスから明らかになった巨大ウイルスの多様性と宿主との相互作用

Nature 578, 7795 doi: 10.1038/s41586-020-1957-x

核細胞質性大型DNAウイルス(NCLDV;nucleocytoplasmic large DNA virus)についての現在の我々の知識は、その大部分が原生生物や藻類と共培養したウイルス分離株から得られたものである。今回我々は、急速にデータ量が増大し続けている公開メタゲノムデータに基づいて、全球の試料採取地点に由来する2074例のNCLDVゲノムを再構築した。これにより、系統発生学的な多様性が11倍増大し、並行して機能的多様性が10倍拡大した。大型ウイルスおよび巨大ウイルスに由来する5万8023の主要なキャプシドタンパク質を、メタゲノムデータを用いて解析したところ、これらのウイルスの全球の分布パターンと汎存種的な性質が明らかになった。今回発見されたウイルスゲノムは、光合成やさまざまな基質輸送過程において役割を持つと推定される広範なタンパク質をコードしていることから、NCLDVでは宿主の再プログラム化がおそらく一般的な戦略であることが示された。さらに、遺伝子水平伝播の推測からは、ウイルス系統が多様な真核生物宿主と結び付けられた。我々は、今回明らかになったNCLDVの全球的多様性から、巨大ウイルス(主要な真核生物系統の大半と関連付けられている)が地球全域のバイオーム生態系において重要な役割を担っていることが立証されると予想する。

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