Article

量子情報:プログラム可能な超伝導プロセッサーを使った量子超越性

Nature 574, 7779 doi: 10.1038/s41586-019-1666-5

量子コンピューターの有望性は、量子プロセッサーでは特定の計算タスクを古典的プロセッサーよりも指数関数的に高速に実行できる可能性あるということである。基本的な課題は、指数関数的に大きな計算空間において量子アルゴリズムを実行できる高忠実度のプロセッサーを構築することである。本論文では、プログラム可能な超伝導量子ビット(超伝導キュービット)を用いたプロセッサーを使って、次元が253(約1016)の計算状態空間に相当する53個のキュービットに量子状態を生成したことを報告する。反復実験の測定結果によって、得られた確率分布のサンプリングを行い、古典シミュレーションを使って検証した。我々のSycamoreプロセッサーでは、1つの量子回路インスタンスのサンプリングを100万回行うのに要した時間は約200秒だった。我々のベンチマークは今のところ、最先端の古典的なスーパーコンピューターで同等のタスクを行うには約1万年かかることを示している。速度が、全ての既知の古典的アルゴリズムと比べてこのように飛躍的に上昇したことは、この特定の計算タスクに対する量子超越性の実験的な実現であり、待望の計算パラダイムの到来を告げるものである。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度