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人間行動学:モラル・マシン実験

Nature 563, 7729 doi: 10.1038/s41586-018-0637-6

人工知能の急速な発展に伴い、機械がどのようにして道徳的な意思決定を行うのかに関して懸念が生じており、機械の振る舞いを導くべき倫理原則についての社会的期待を定量化することが大きな課題となっている。この課題に取り組むため、我々は、自動運転車が直面する道徳的ジレンマを探るためのオンライン実験プラットフォーム「モラル・マシン」を設計し、展開した。このプラットフォームでは、世界の233の国や地域の数百万の人々から、10の言語で4000万件の意思決定データが集められた。本論文では、この実験の結果を報告する。我々は第一に、世界的な道徳的優先傾向の概要を述べる。第二に、個人間の優先傾向の違いを参加者の人口統計学データに基づいて例証する。第三に、文化間での倫理的な違いを示し、それらによって国や地域を3つの主要なグループに分けられることを明らかにする。第四に、これらの違いが、近代的制度や根深い文化特性に相関していることを示す。我々は、これらの優先傾向が、社会的に許容される世界的な機械倫理の原則の開発にどのように役立つかについて考察する。この論文で使われた全てのデータは一般に公開されている。

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