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がんゲノミクス:全小児がんのゲノム変化の全体像

Nature 555, 7696 doi: 10.1038/nature25480

さまざまなタイプのがんに共通する性質や差異を調べる全がん解析は、がんの生物学的性質について新しい手掛かりを得るための強力な手法となっている。今回我々は、小児、青年、若年成人に由来する961の腫瘍(分子的に異なる24タイプのがんから構成される)を含む全がんコホートにおける遺伝的変化の包括的解析を示す。我々は標準化されたワークフローを用い、これまでに解析された成人がんと比較して、変異頻度や有意に変異が見られる遺伝子に顕著な差異があることを明らかにした。がんドライバーと推定される149の遺伝子の遺伝的変化から、腫瘍は2つのクラス、すなわち、変異が少ない腫瘍と、(生殖系列バリアントと相関関係がある)構造/コピー数のバリアントがある腫瘍とに分けられた。構造バリアント、高二倍性、クロモスリプシス(染色体粉砕)は、TP53の変異状態や変異シグネチャーに結び付けられた。我々のデータから、このコホートの小児の7~8%は明確ながんの素因となる生殖系列バリアントを持ち、また、小児新生物の50%近くがドラッガブルな可能性がある事象を持つと考えられ、これは将来の臨床試験の計画に大きく関係してくる。

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