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天文学:ねじれた不均質なジェットによって説明されるブレーザーのスペクトル変動

Nature 552, 7685 |  Published: |  doi: 10.1038/nature24623


ブレーザーは活動銀河核であり、中心エンジンが母銀河のコアに存在する強力な放射源である。ブレーザーの放射は、地球の方向に向かって相対論速度で移動するジェットからの非熱的放射が支配的であるため、ドップラービーミングを受ける。このビーミングによってフラックスの増強と変動時間スケールの収縮が生じるので、ブレーザーの大半は、全ての振動数での明るさの著しい高速変動を特徴とする明るい放射源のように見える。この予測不可能な変動を生み出す機構は議論の的となっており、機構として、粒子の注入、加速、冷却が含まれ、衝撃波や乱流が関与している可能性が提案されている。観測された輝くノットあるいはジェット領域の視線角の変化も、フレア現象の説明として提唱されており、これらはまた、日内変動や準周期性、可視光の変動に対する電波フラックスの変動の遅延など、ブレーザー放射に固有な特性も説明できる可能性がある。しかし、多くの場合、放射領域のサイズや速度、磁場、放出する粒子の数やそれらのエネルギー分布などの物理的条件の変動に基づく代わりの説明によって、ブレーザーのスペクトルの振る舞いのスナップショットを説明できるため、この幾何学的な解釈は普遍的には受け入れられていない。本論文では、可視光から電波までの波長でブレーザーCTA 102を観測した結果を報告し、時間とともに方向が変化する不均質で湾曲したジェットによって、観測されたフラックスとスペクトル変動の長期的な傾向が最もよく説明されることを示す。ねじれたジェットの磁気流体力学的な不安定性あるいは回転によって、ジェットの異なる領域で方向の変化が生じるため、相対論的なドップラー因子が変化すると思われる。特に、2016~2017年の激しい可視光アウトバースト(明るさが6等級増大)は、対応する放射領域の視線角が小さいときに生じた。観測と理論予測の一致は、相対論的ビーミング理論のさらなる検証とみることができる。

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