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宇宙物理学:非常に若い原始星星団であるへび座南領域の間欠的な分子アウトフロー

Nature 527, 7576 doi: 10.1038/nature15702

ジェットやアウトフローという形での原始星からの質量損失は、原始星の質量降着と対の関係にあって不可欠なものである。アウトフローの放出現象中には、速度と質量損失率の両方またはいずれか一方が変化すると思われる。そうした「間欠的な」放出現象は、クラス0の原始星段階(初期の降着段階)の間に観測され、星形成の最初の100万年を特徴付けるその後のクラスIの段階の間継続する。これまでに観測された間欠的な放出源は、比較的孤立していたが、星形成の最も一般的な場所は星団である。アウトフローは、原始星とその環境を関連付け、星団内の星形成を調整するために不可欠な存続可能な乱流源をもたらすが、密集した環境内で降着によって生じるジェットやアウトフローが、その初期の段階でどのように現れるのかは分かっていない。この初期の段階は、原始星と星団の進化の際の運動量とエネルギーの環境への輸送の初期条件を確立する上で重要である。本論文では、へび座南領域にあるフィラメント状の非常に活発な原始星星団の中心に位置する若いクラス0の原始星からのアウトフローが、明確な間欠的現象を示すことを報告する。原始星からの12C16O(J = 2−1)の輝線からは、放出物質には22個の明瞭な特徴があり、最近のものが最も高速であることが明らかになった。このアウトフローは、星形成の最初の検出可能な徴候の1つである、双極性のローブを形成しており、その起源は1 mmの連続放射のピークである。周囲のC18Oのエンベロープからの放射は、原始星への物質の回転や落下に矛盾しない運動学的性質を示している。今回のデータは、降着によって駆動される間欠的なアウトフローが、原始星進化の最初期の段階で始まり、非常に密集した環境でもアウトフローは損なわれておらず、乱流を駆動する効率の良い運動量輸送をおそらくもたらしていることを示唆している。

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