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細胞生物学:栄養を感知する核内受容体がオートファジーを調整する

Nature 516, 7529 doi: 10.1038/nature13961

オートファジーは、進化的に保存された異化過程で、飢餓時に栄養を再利用し、細胞のエネルギー恒常性を維持する。栄養を感知するシグナル伝達経路による急性の調節はよく説明されているが、長期間にわたる転写調節については分かっていない。核内受容体のペルオキシソーム増殖因子活性化受容体α(PPARα)とFXR(farnesoid X receptor)は、それぞれ絶食時および摂食時に、肝臓で活性化される。本論文では、PPARαとFXRの両方がマウスの肝臓オートファジーを調節することを示す。PPARαの薬理学的活性化は、摂食時の正常なオートファジー抑制を解除し、オートファジーによる脂質分解、すなわちリポファジーを誘導する。この応答は、絶食によるオートファジーの誘導に部分的な異常が見られるPPARαノックアウト(Ppara−/−、別名Nr1c1−/−)マウスでは消失している。胆汁酸の受容体であるFXRの薬理学的活性化は、絶食時のオートファジー誘導を強力に抑制する。この応答は、摂食時の肝臓オートファジーの抑制に部分的な異常が見られるFXRノックアウト(Fxr−/−、別名Nr1h4−/−)マウスでは欠如している。PPARαとFXRは、オートファジー遺伝子のプロモーターの共用部位に競合的に結合し、転写に相反する効果をもたらす。これらの結果は、栄養状態によって、オートファジーの調節に相補的で連動する機構が働いていることを明らかにしている。

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