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分子生物学:CCR5 mRNAのリボソームフレームシフトはmiRNAとNMD経路によって調節される

Nature 512, 7514 doi: 10.1038/nature13429

プログラムされたマイナス1リボソームフレームシフト(−1 PRF)シグナルは、翻訳中のリボソームをメッセンジャーRNA(mRNA)上で1塩基逆戻りさせる。このようなエレメントの性質はウイルスではよく調べられているものの、細胞の遺伝子発現を調節するかどうか、そして調節する場合、その仕組みについては分かっていない。本論文では、HIV-1共受容体のCCR5をコードするヒトmRNAの−1 PRFシグナルについて説明する。CCR5 mRNAが介在する−1 PRFはmRNAシュードノット構造によって指示され、少なくとも2個のマイクロRNA(miRNA)によって誘導される。mRNA–miRNA相互作用のマッピングから、RNA三重鎖構造の形成が−1 PRFを誘導することが示唆される。CCR5 mRNAで−1 PRFが1回起こると、翻訳中のリボソームは未成熟終止コドンへと向けられ、ナンセンス変異介在mRNA分解経路(NMD)によりCCR5 mRNAが不安定化する。さらに少なくとももう1つのmRNA分解経路も関与している。miRNAによって調節されると考えられる機能的な−1 PRFシグナルが、他の6つのサイトカイン受容体をコードするmRNAでも実証されたことから、哺乳類細胞で免疫応答を微調整する新たな様式の存在が考えられる。

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