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遺伝:イネ科のモデル植物ミナトカモジグサのゲノム塩基配列解読と解析

Nature 463, 7282 doi: 10.1038/nature08747

イネ科植物の3つの亜科Ehrhartoideae(エールハルタ亜科)、Panicoideae(キビ亜科)、Pooideae(イチゴツナギ亜科)は、ヒトの主要な食用穀物の多くが属し、また再生可能エネルギーの主な供給源になると考えられている。今回我々は、野生のイネ科植物ミナトカモジグサ(Brachypodium distachyon、ヤマカモジグサ属)のゲノム塩基配列を解読した。これは、我々の知るかぎり、イチゴツナギ亜科の植物としては初めてのゲノム解読である。ミナトカモジグサとイネ、ソルガムのゲノムの比較から、極めて多様なイネ科植物の全体にわたるゲノム進化の歴史の詳細が明らかになり、コムギなどの経済的に重要なイチゴツナギ亜科植物の巨大なゲノムの解析の土台が得られた。栽培や形質転換の容易さ、サイズの小ささ、短い生活環に加えて、高品質ゲノム塩基配列が得られたことで、ミナトカモジグサは、新しいエネルギー作物、食用作物の開発に役立つ重要なモデル系としての能力を備えることになった。

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