Article

生物物理:運動性細胞の形態決定機構

Nature 453, 7194 doi: 10.1038/nature06952

運動性細胞の形は、サブ秒時間スケールでのアクチンモノマーの局所重合から、数時間も持続する全体的な細胞スケールの形状に至る、時間的・空間的に数桁にわたる動的過程によって決定される。細胞の形態決定機構を理解することは、関与する成分の数の多さとそれらの相互作用の複雑さのために非常に難しいことがわかってきた。今回我々は、Hypsophrys nicaraguensisという魚の運動性上皮ケラトサイト(鱗細胞)の大集団における天然の表現型多様性を使って、形態決定機構を明らかにした。細胞は、取りうる機能状態が高度に相関した低次元のスペクトル中に分布することがわかった。さらに、伸張しない膜でできた袋内でアクチンネットワークがトレッドミル運動するというモデルによってこのスペクトルを定量的に再現でき、細胞の形と速度の両方を予想できることも示した。我々のモデルは、運動性細胞で観察される形態と挙動に対する、シンプルな生化学的、生物物理学的基盤となる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度