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免疫:トランスフェリン受容体1は新世界出血熱アレナウイルスの細胞受容体である

Nature 446, 7131 doi: 10.1038/nature05539

ヒトでは、少なくとも5種のアレナウイルスがウイルス性の出血熱を引き起こす。旧世界アレナウイルスであるラッサウイルスは、細胞への感染に細胞の受容体であるα-ジストログリカンを使う。マチュポ、グアナリト、フニンおよびサビアウイルスは、α-ジストログリカンを使わない新世界出血熱ウイルスである。本論文では、トランスフェリン受容体1(TfR1)とマチュポウイルスが侵入に使用する糖タンパク質との間に、特異的で高親和性の会合が起こることを示す。ハムスターの細胞株でヒトのTfR1を発現させると、マチュポ、グアナリトおよびフニンウイルスの糖タンパク質をもつ偽型ウイルスの感染が非常に高まった(この効果はヒトのトランスフェリン受容体2の発現では認められなかった)が、ラッサあるいはリンパ球性脈絡髄膜炎ウイルスの糖タンパク質をもつ偽型ウイルスの感染に変化はなかった。抗TfR1抗体はマチュポ、グアナリト、フニンおよびサビアウイルスの複製を効率的に阻害したが、ラッサウイルスの複製は阻害しなかった。フニンやマチュポの偽型ウイルスの感染効率は、培養液中の鉄を減少させると高まり、鉄を添加すると低下したが、ラッサの偽型ウイルスの感染効率は鉄による影響を受けなかった。これらの知見は、TfR1が新世界出血熱アレナウイルスの細胞受容体であることを示している。

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