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フミン酸上での二酸化窒素の光増感還元は亜硝酸供給源となる

Nature 440, 7081 doi: 10.1038/nature04603

亜硝酸は、対流圏でのほとんどの大気汚染物質の分解における主要オキシダントであるヒドロキシラジカルの重要な光化学前駆物質である。しかし、対流圏の亜硝酸の発生源はまだよくわかっていない。最近の大気測定により、日中の亜硝酸生成が大幅に増加することが明らかにされたが、その機構は解明されていない。今回我々は、光照射したチューブ型ガスフロー反応器中でフミン酸の膜を二酸化窒素にさらし、光活性化されたフミン酸上での二酸化窒素の還元が、気体状亜硝酸の重要な発生源であることを見いだした。今回の知見は、土壌やフミン酸を含むその他の表面が有機表面光化学反応を起こし、それによって二酸化窒素と選択的に反応する還元性の表面化学種が生成されることを示している。観測された亜硝酸生成速度は、最近観測された境界層での亜硝酸の日中の高い濃度を説明できる。この高濃度亜硝酸の光分解は積算ヒドロキシラジカル源強度の60%までを占める。このフミン酸上での光誘起亜硝酸生成は、対流圏最下層の化学反応にかなりの影響を与えている可能性があると考えられる。

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