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遺伝:地図に基づくイネのゲノム配列

Nature 436, 7052 doi: 10.1038/nature03895

世界的に極めて重要性の高い作物であるイネは、ほかの穀物種との間に重要な相同関係を有しており、イネ科のモデル植物となっている。本論文に示す配列は地図に基づく完成度の高いものであり、真正染色体のほぼ全体および完全な動原体2カ所を含むゲノム389 Mbの95%が網羅されている。転移因子を排除したタンパク質をコードする遺伝子が合計で37,544個確認され、そのうちの71%では相同と考えられる遺伝子がシロイヌナズナに見出された。逆の解析では、シロイヌナズナのタンパク質の90%がイネの推定プロテオームに相同と考えられるタンパク質を持つことがわかった。推定された遺伝子37,544個の29%は、密集した遺伝子ファミリーとして観察された。イネゲノムに発見された転移因子の数および種類には、トウモロコシおよびソルガムゲノムの相同領域の拡大化との関連性が認められる。細胞小器官から核染色体への遺伝子移入は広範囲にわたって繰り返し生じていたことが確認された。地図に基づく配列は、農業にかかわる形質を支配する遺伝子の同定に有用であることが示された。本研究でこのほかに特定された一塩基多型および単純反復配列は、収量増加にむけたイネ改良の進歩を加速するものと考えられる。

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