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遺伝:ヒトX染色体のDNA塩基配列

Nature 434, 7031 doi: 10.1038/nature03440

ヒトX染色体は独自の生物学的性質を持ち、そうした性質は男性と女性が共有する性染色体として進化することにより形成されたものである。我々は、X染色体ユークロマチン部分の塩基配列の99.3%を決定した。今回の解析結果では、哺乳類の性染色体が常染色体に由来すること、XとYの間の組換えを徐々に減少させていくことになった段階的な過程、およびそれに続いて起こったY染色体の分解の拡がりについて明らかにしている。LINE1反復エレメントはX染色体の3分の1を占め、その分布は、このエレメントがX染色体不活性化過程の中継地点としての役割を持つとする考え方と一致する。塩基配列中には1,098個の遺伝子が存在し、そのうちの99個は精巣および種々のタイプの腫瘍に発現するタンパク質をコードしている。他よりも不釣り合いに多いメンデル遺伝病がX染色体に起因することが実証されているが、そのうちの168種類は113個のX染色体連鎖遺伝子に生じた突然変異によって説明付けられた。これらの遺伝子は多くの場合、DNA塩基配列の解読により性質が明らかになった。

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