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遺伝:ヒト19番染色体のDNA塩基配列とその生物学的性質

Nature 428, 6982 doi: 10.1038/nature02399

19番染色体は、ヒトの全染色体の中で最も遺伝子密度が高く、ゲノム全体の平均値の2倍を超える。遺伝子ファミリーが大きなクラスターを形成していること、それに伴う高いG+C含量、CpG島、反復DNAの密度が示すように、この染色体は生物学的にも進化の面でも非常に重要である。本論文では、この染色体のユークロマチンの99.9%に当たる5,580万塩基対について、非常に正確に配列解読を終えたので報告する。遺伝子座の手作業によるキュレーションでは、1,461個のタンパク質コード遺伝子と321個の偽遺伝子が見つかった。これらの中には、家族性高コレステロール血症やインスリン抵抗性糖尿病などのメンデル型遺伝病に直接関係するとされる遺伝子が含まれている。これらの遺伝子の約4分の1は、一列に並んで配置された遺伝子ファミリーに属しており、その部分は染色体の25%を超える。比較分析によって、保存と分岐の興味深い構図が明らかになった。げっ歯類とのオーソロガス遺伝子が大きな集団になって存在し、それよりも最近になって拡大や欠失が起こった遺伝子ファミリーの領域が散在し、遠い関係にある魚類トラフグとの間で保存されているコード領域、非コード領域部分もある。

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