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植物:シロイヌナズナの季節時間測定の分子基盤

Nature 419, 6904 doi: 10.1038/nature00996

生物種のなかには日長、すなわち光周期の測定能力を進化させているものがあり、季節の変化を予測して発生を調節している。日長を測定するためは、概日リズムによってもたらされる時間的情報と、特定の光受容体によって開始される明暗識別を統合する必要がある。本論文では、シロイヌナズナにおける統合がCONSTANS(CO)の機能レベルで起こることを報告する。COは転写活性化因子であり、少なくとも部分的にはFLOWERING LOCUSTFT)遺伝子の発現を誘導することで、長日期には開花時期を早める機能をもつ。本論文ではまず、長日期においてのみ日中に増大するCO遺伝子発現のタイミングが時間的に正確に制御されることが日長識別に極めて重要であることを明らかにする。次に、COによるFT遺伝子発現の活性化にはクリプトクロム2(cry2)またはフィトクロムA(phyA)を介して感知された光の存在が必要であることを実証する。以上の結果から、CO遺伝子のmRNA量の内因性概日制御と、光によるCO機能調節を基本とする機構(external coincidence mechanism)が、シロイヌナズナの開花時期を日長によって調節する分子基盤であると結論できる。

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