注目の論文
【生態】英国におけるアナグマの社会集団の数
Scientific Reports
2014年1月24日
Ecology: Badger setts record
英国イングランドにおけるアナグマの社会集団の数が1985~1988年の調査から2011~2013年の調査までの間に、ほぼ倍増したという推定結果を示す論文が掲載される。なお、ウェールズでは同一期間中の変化がわずかで、イングランドとウェールズ全体での増加率は88%と推定された。ただし、アナグマの巣穴調査単独では、その個体数の推定にあまり適していないことも指摘されている。アナグマの巣穴の特徴はその個体数の予測因子として不十分で、集団サイズのバラつきも大きいことが理由として挙げられている。
今回、Jo Judgeたちは、2011~2013年にイングランドとウェールズの調査区域内におけるアナグマの巣穴を同定した調査データをアナグマの社会集団の代理指標として用い、1985~1988年と1994~1997年に実施された類似の調査によるデータと比較した。これらの調査で用いられた方法は類似しているが、過去の調査で経験豊富なボランティアが使用され、今回の調査で訓練を受けた専門家が使用されたことによって生じた差異は考慮されている。2011~2013年の調査によるデータは、過去25年間におけるアナグマの社会集団の数を比較できるようにし、現在のアナグマの巣穴の分布に関する情報をもたらした。Judgeたちは、2011~2013年にイングランドとウェールズの農村部の(1キロメートル四方の)調査区域の34.4%において実際に使われているアナグマの主たる巣穴が存在し、その数、つまり、社会集団の数が71,600だったと推定している。
doi: 10.1038/srep03809
注目の論文
-
7月18日
動物の行動:犬のテレビを視聴する習慣は性格によって異なるScientific Reports
-
7月18日
疫学:欧州における鳥インフルエンザ発生の主な予測因子が特定されるScientific Reports
-
7月17日
古生物学:獲物に忍び寄るための古代爬虫類の特殊なヒレNature
-
7月17日
経済学:移民と現地人の賃金格差に対処するNature
-
7月16日
神経科学:老化と神経変性疾患のバイオマーカーを解明するNature Medicine
-
7月15日
健康:健康な高齢化における世界的な格差の要因の評価Nature Medicine