注目の論文
細菌のスキンケア
Nature Medicine
2009年11月23日
Bacterial skin care
皮膚に常在する細菌が、皮膚の炎症を制御している可能性があるという。
皮膚の正常な細菌叢にはブドウ球菌属の菌類が含まれる。この菌が皮膚のある層の下に入ると炎症が起きるが、皮膚の表層にいるときには無害である。R Galloたちは、ブドウ球菌が皮膚の炎症を阻害する仕組みを発見した。ブドウ球菌が作り皮膚細胞に作用するLTAという分子の量が、この阻害を左右する。
皮膚細胞が炎症促進性分子を放出するには、病原体を感知するTLR3とよばれる受容体の活性化が必要だが、ブドウ球菌のLTAは、TLR2という別の病原体受容体に作用して、炎症促進性分子の放出を阻害する。今回の研究によって、皮膚の細菌叢が皮膚の特定の炎症応答を制御していることが、初めて明らかにされた。
doi: 10.1038/nm.2062
注目の論文
-
10月16日
古生物学:アルゼンチンの恐竜たちはどのようにして首を長く伸ばしたのかNature
-
10月16日
古生物学:初期のホミニンの手を解明するNature
-
10月10日
動物の行動:犬はおもちゃにすっかり夢中Scientific Reports
-
10月8日
材料科学:通常のプラスチックと同等の強度を持つ生分解性の竹プラスチックNature Communications
-
10月3日
動物の行動:ネグレクトされた子犬は成犬になるとより攻撃的で恐怖心が強くなるScientific Reports
-
10月2日
遺伝学:自閉スペクトラム症の遺伝的に異なる形態Nature