注目の論文
アジア人の一般的形質の遺伝要因
Nature Genetics
2009年4月27日
Genetic factors for common traits in Asians
韓国の科学者チームが、東アジア人を対象とした健康関連遺伝子の大規模スクリーニングを初めて行った。この成果を報告する論文が、Nature Genetics(電子版)に掲載される。この研究では、2型糖尿病と心臓病、肥満、骨粗しょう症に関係する代謝形質と関連した遺伝子多型の一部が、ヨーロッパ人集団とアジア人集団の双方で確認された。その一方で、アジア系の人々に特異的な健康リスクをもたらす遺伝子多型、あるいはアジアに広くみられる環境要因と組み合わさることで影響が大きくなる遺伝子多型も新たに同定された。
これまでに行われた関連解析の大部分はヨーロッパ人が対象となっていたが、今回、H-L Kimらは、韓国国内の集団ベースのコホートを対象とした大規模なゲノムワイド関連解析を行った。その結果、身長や肥満度指数といった一般的形質との関連が既に認められていた遺伝子多型が、ヨーロッパ人集団とアジア人集団で重複していることを確認した。また、血圧や骨密度、脈拍数、肥満などの生物医学的形質との関連では、これまで報告されていなかった座位にある遺伝子多型が東アジア人において特異的に同定された。
doi: 10.1038/ng.357
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