注目の論文
IgAの産生を制限する
Nature Immunology
2012年10月1日
Limiting IgA production
体が血液中を循環するIgA抗体の量を制限し、腎臓病の危険性を抑えるしくみがマウスで明らかにされた。IgAを介して起こる自己免疫疾患の治療に、この知見が役立つかもしれない。
Shao-Cong Sunたちは、抗体産生細胞である免疫系のB細胞について研究した。B細胞を活性化すると抗体生産が増加し、免疫グロブリンクラススイッチと呼ばれる現象が起こる。この過程により、最終的に生産される抗体の種類が決まる。Sunの研究により、TBK1という調節分子が、IgAへのクラススイッチを特異的に抑制することが明らかになった。TBK1を発現しないB細胞をもつマウスでは、血清IgAの生産量が多く、自己組織を認識する自己抗体も多くなる。このマウスは、自己免疫性IgA複合体が腎臓に蓄積するため腎不全を発症するが、これはIgAが関係するヒトの疾患と良く似ている。
doi: 10.1038/ni.2423
注目の論文
-
5月27日
生態学:世界的に過小評価されている外来種のコストNature Ecology & Evolution
-
5月22日
微生物学:効果的な新しい抗マラリア薬は寄生生物を標的とするNature
-
5月21日
医学:非接触型無線モニタリングによる心臓不整脈の検出Nature Communications
-
5月20日
人工知能:大規模な言語モデルは、オンライン討論において人間よりも説得力を持つことができるNature Human Behaviour
-
5月15日
化石:最も古く知られている「爬虫類」の足跡Nature
-
5月15日
古生物学:「シカゴ」始祖鳥が、この古代鳥に新たな知見をもたらすNature