注目の論文
IgAの産生を制限する
Nature Immunology
2012年10月1日
Limiting IgA production
体が血液中を循環するIgA抗体の量を制限し、腎臓病の危険性を抑えるしくみがマウスで明らかにされた。IgAを介して起こる自己免疫疾患の治療に、この知見が役立つかもしれない。
Shao-Cong Sunたちは、抗体産生細胞である免疫系のB細胞について研究した。B細胞を活性化すると抗体生産が増加し、免疫グロブリンクラススイッチと呼ばれる現象が起こる。この過程により、最終的に生産される抗体の種類が決まる。Sunの研究により、TBK1という調節分子が、IgAへのクラススイッチを特異的に抑制することが明らかになった。TBK1を発現しないB細胞をもつマウスでは、血清IgAの生産量が多く、自己組織を認識する自己抗体も多くなる。このマウスは、自己免疫性IgA複合体が腎臓に蓄積するため腎不全を発症するが、これはIgAが関係するヒトの疾患と良く似ている。
doi: 10.1038/ni.2423
注目の論文
-
6月17日
都市:人工光が都市部の生育期を延長させているNature Cities
-
6月12日
古生物学:モンゴルで発見された新種のティラノサウロイド恐竜Nature
-
6月12日
社会科学:幼少期における数学能力の男女差Nature
-
6月11日
細胞生物学:ナノプラスチックがマウスの腸内細菌叢と宿主の相互作用を変化させるNature Communications
-
6月6日
動物学:チンパンジーはアンドロイドからのあくびがうつることがあるScientific Reports
-
6月5日
生物学:母親の鉄欠乏がマウスの雄の性決定に影響を及ぼすNature