健康:指先採血検査がアルツハイマー病の検出に有望である
Nature Medicine
2026年1月6日
Health: A minimally invasive dried blood spot biomarker test for the detection of Alzheimer’s disease pathology
指先から採取した乾燥血液サンプルを用いてアルツハイマー病の主要な兆候を測定できることを報告する論文が、Nature Medicine にオープンアクセスで掲載される。この手法により、アルツハイマー病の検出が容易かつ低侵襲になり、従来の方法が利用しにくい地域での検査拡大に寄与する可能性がある。
アルツハイマー病は、通常、脳スキャンや脊髄液検査で確定診断されるが、これらは侵襲的で費用がかかる。p-tau217(リン酸化タウ)などのバイオマーカーを測定する血液検査は、アルツハイマー病検出の正確で利用しやすい手段として注目されている。採血は、脊髄穿刺や脳スキャンよりはるかに簡便であるものの、検体の取り扱いや保存方法、採血を行う訓練を受けたスタッフの確保といった実用上の課題が残っている。
Nicholas Ashtonら(ヨーテボリ大学 サールグレンスカ・アカデミー〔スウェーデン〕)は、指先から採取した数滴の血液をカード上で乾燥させる新たなアルツハイマー病検出法を試験した。この手法を用いて337人の参加者から、アルツハイマー病関連タンパク質やそのほかの脳変化を検出した。著者らは、指先採血サンプル中のp-tau217レベルが標準的な血液検査の結果と密接に一致し、脊髄液中のアルツハイマー病関連変化を86%の精度で特定できることを発見した。ほかの2つのマーカーであるGFAP(Glial Fibrillary Acidic Protein;グリア線維性酸性タンパク質)とNfL(neurofilament light chain;ニューロフィラメント軽鎖)も成功裏に測定され、従来の検査と強い一致を示した。また、参加者は研究スタッフの指導なしに自ら血液サンプルを採取できたことも判明した。
研究者らは、この手法はまだ臨床応用できる段階ではなく、さらなる研究が必要だと注意を促している。今回の知見は、この簡便な技術が大規模研究や遠隔検査を可能にする可能性を示唆している。アルツハイマー病リスクが高いダウン症候群患者や、医療サービスが行き届いていないほかの集団にも適用できる可能性がある。
- Article
- Open access
- Published: 05 January 2026
Huber, H., Montoliu-Gaya, L., Brum, W.S. et al. A minimally invasive dried blood spot biomarker test for the detection of Alzheimer’s disease pathology. Nat Med (2026). https://doi.org/10.1038/s41591-025-04080-0
doi: 10.1038/s41591-025-04080-0
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