注目の論文
Polo様キナーゼ-1阻害剤の安全性がマウスで実証
Nature Communications
2011年7月20日
Polo-like kinase 1 inhibitors safe in the mouse
Polo様キナーゼ-1の濃度低下が、マウスの生理機能に大きな影響を及ぼさないことが判明した。この知見は、Polo様キナーゼ-1を標的とする抗がん剤が、正常な細胞を損なうことなく、腫瘍細胞を死滅させられる可能性を示唆している。研究の詳細を報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。
K Strebhardtたちは、遺伝子組み換えマウスモデルを作製して、Polo様キナーゼ-1の濃度低下が正常なマウスの生理機能にどのような影響を及ぼすのかを調べた。その結果、わずかな鉄欠乏はあったが、各種臓器に対する大きな影響は見られなかった。この知見からは、現在入手可能なPolo様キナーゼ-1を標的とする抗がん剤を用いて、腫瘍細胞を選択的に死滅させられる可能性が示唆されている。また、Strebhardtたちは、この種の遺伝子組み換えマウスモデルを用いて、マウスにおける抗がん剤の毒性を予測できることも実証した。
doi: 10.1038/ncomms1395
注目の論文
-
4月19日
古生物学:インドで発見された化石は新属新種の古代の大蛇だったScientific Reports
-
4月18日
生体力学:昆虫の翅のヒンジは筋肉によって制御されているNature
-
4月18日
生物学:闘争・逃走系の起源Nature
-
4月17日
材料:接着剤が海洋性軟体動物種の追跡に役立つNature Communications
-
4月16日
気候変動:海洋での致死的な極端低温事象の強度と頻度が高まっているNature Climate Change
-
4月16日
医学研究:一部の患者では、抗体がパーキンソン病の運動機能症状の進行を遅らせる可能性があるNature Medicine