注目の論文
流体版四重極の作製
Nature Communications
2011年9月7日
Engineering liquid quadrupoles
静電四重極の流体版が作り出され、細胞生物学における幹細胞の培養手段としての利用可能性が考えられている。この成果を報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。
四重極には数多くの工学用途があり、とりわけ注目すべきなのが、荷電粒子ビームを収束させるために用いる磁石としての用途だ。一方、四重極の流体版については、これまで実験的応用の報告はなかった。今回、D Junkerたちは、磁場ではなく、流動液体によって構成されるマイクロ流体四重極を実証した。この四重極では、中心にある「よどみ点」の大きさと位置を容易に調節できる。よどみ点からは濃度勾配が形成され、溶液が極間を移動できるようになる。この流体四重極は、幹細胞のように、通常、閉じた流路内での培養が難しい細胞を培養するためのプラットフォームになるかもしれない。
doi: 10.1038/ncomms1471
注目の論文
-
4月25日
創薬:脳オルガノイドを使って神経発達障害の治療法を検証するNature
-
4月25日
医学:実験室で培養された「ミニ結腸」をがん研究に用いるNature
-
4月24日
遺伝学:鳥の歌のリズムを調べるNature Communications
-
4月23日
心理学:画像の特徴は時間の経過の感じ方に影響を及ぼす可能性があるNature Human Behaviour
-
4月19日
古生物学:インドで発見された化石は新属新種の古代の大蛇だったScientific Reports
-
4月18日
生体力学:昆虫の翅のヒンジは筋肉によって制御されているNature