注目の論文
自己集合するタンパク質「折り紙」
Nature Biotechnology
2017年10月17日
Self-assembling protein origami
単一のポリペプチドから、ナノスケールのさまざまな形の多面体のタンパク質製ケージを作る方法が開発された。報告によれば、このケージは、溶液中だけでなく、細菌内、哺乳類細胞内、生きたマウスの体内でも自己集合するという。薬剤送達システムやワクチンから、アミノ酸の機能性を取り入れた新素材のボトムアップ開発など、多彩な応用例が期待される。
この10年間、注意深くDNA配列を選び出すことによって、予想通りに互いに結合し、望んだ形に折りたたまれるような分子構造のDNAを作る手法が、急速に進歩を遂げた。Roman Jeralaたちは、日本の伝承の遊びにちなんで「DNA折り紙」と名付けられたこの手法を、タンパク質へと拡張した。
Jeralaたちは、2本のらせんがより合わさってできた「コイルドコイル」(天然のタンパク質にも含まれる)をモジュール式の構成要素として使うと、四面体、四角錐、三角柱形のタンパク質製ケージを作れることを明らかにした。このタンパク質は水溶性で、細胞内、細胞外で自己集合し、マウスで生体適合性を示すことが分かった。著者たちは、コイルドコイルの電荷や末端に「キャップ」構造が存在するかどうかなど、この系のさまざまなパラメーターを検証して、コイルドコイル構成要素を取りそろえた部品箱を用意し、どのような多面体のタンパク質折り紙でも簡単に設計できる、コンピューターによる半自動パイプラインを開発した。
doi: 10.1038/nbt.3994
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