注目の論文
見ることを学ぶ
Nature Neuroscience
2011年4月11日
Learning to see
先天的に目の不自由な子どもは、視力が回復すると、前に触ったことのある物体でも、最初は視覚的に認識できないことが、Nature Neuroscienceの研究で報告される。この結果はある意味、目で見るためには学習が必要なことを示唆する。つまり、物体の見え方と触った感じの一致は学習するもので、この能力は生得ではないようだ。
R Heldらは、プロジェクト・プラカシュ(プラカシュはサンスクリット語で「光」の意味)で治療を受けた8歳から17歳の患者グループを研究した。このプロジェクトはインドで行われている人道主義的、科学的活動で、治療可能な視覚障害の治療を目的としている。インドでは多くの開発途上国同様に、医療サービスが不十分なことが多い。参加者はみな、先天性白内障や眼球の表面にある本来透明な角膜の混濁により生まれつき目が見えない。白内 障手術や角膜移植を終えたこれら参加者に1個の積み木に触ってもらい、次に2個の積み木を見せて、触った積み木と同じものはどちらか尋ねた。ほとんどの人にとってこれは簡単な課題なのに、患者らは見ただけでは触った積み木を正しく選べなかった。しかし、この子どもたちの一部を5日後に検査すると、わずかな期間でかなり成績が改善されていた。
doi: 10.1038/nn.2795
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