Press release

シュプリンガー・ネイチャー・グループ、カーボンニュートラル達成にもとづいた短期目標を設定

2022年4月11日

シュプリンガー・ネイチャー・グループは、気候変動活動に焦点を当てた「Sustainable Business」年次報告書の最新版を発表

ロンドン|ニューヨーク|ベルリン 2022年4月6日

  • シュプリンガー・ネイチャー・グループは、特に気候変動活動について焦点を当てた「Unlocking Potential」というタイトルの「Sustainable Business」(SB)年次報告書の最新版を発表します。
  • 報告書は、シュプリンガー・ネイチャー・グループが自社のオフィスと社用車、航空便に関連する排出量に関してカーボンニュートラルを達成したという昨年の発表にもとづいて、新しい短期的な炭素目標を取り上げています。
  • Scientific American 編集長のLaura Helmuth(ローラ・ヘルムス)による特別な序文では報告書を紹介し、気候危機に対処するうえでの出版社の重要な役割について紹介しています。

本日、シュプリンガー・ネイチャー・グループは「Sustainable Business」(持続可能な事業)年次報告書Unlocking Potential(可能性を解き放つ)」の最新版を発表します。環境・社会・ガバナンス(ESG;Environment, Social, Governance)のパフォーマンスデータを含むこの報告書は、シュプリンガー・ネイチャー・グループの事業が、ともに働く人々や地球に及ぼす影響に対してどのように責任を負っているかを考察し、当社が出版活動を通じてもたらすことのできる最大のプラスの影響を示しています。

研究、教育、専門的コンテンツの世界的な出版社であるシュプリンガー・ネイチャー・グループは、Nature やScientific American などのブランドのプロデュースを担っており、SDGs(Sustainable Development Goals;持続可能な開発目標))関連の研究では業界をリードし、2015年以降、このテーマで約39万本もの論文を出版しています。オープンアクセス(OA)出版のリーダーである当社は、2021年には100万本のOA論文を出版するという大きな節目を迎えました

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)に対するシュプリンガー・ネイチャー・グループの対応に焦点を当てた昨年の報告書のように、Unlocking Potentialは、そのテーマに応じた外部の事象にも着目しています。2021年には、世界的な気候変動に関する会議であるCOP26、行動の必要性を説いた気候変動に関する政府間パネルからの明確な声明、未曾有の気候災害などがあったため、報告書では、ビジネスにおける気候の影響を軽減し、私たちが直面している環境問題の解決に必要な研究を拡大するための組織の取り組みに焦点を当てています。これは、シュプリンガー・ネイチャーが2021年10月に開始したキャンペーン「Climate Research in Action」にもとづいており、コンテンツポートフォリオ全体を通じて発表されたソリューションに重点を置いた研究に焦点を当てています。

シュプリンガー・ネイチャー・グループは、2020年に自社のオフィスと社用車、航空便に関連する排出量に関してカーボンニュートラルを達成して以来、組織の環境への影響を減らす方法を模索し続け、事業、サプライチェーン、製品の脱炭素化に向けた詳細な計画を策定中です。報告書は、勢いを持続させるための新しい短期的な暫定目標の概要を示しています。これらには、次のものを含みます。

  • ネットゼロ:2022年にScope 1と2の排出量の95%以上、Scope 3の排出量の3分の2をカバーする科学的根拠にもとづいた目標を設定する
  • :2022年から3年間のプログラムを通じて、全従業員に持続可能な事業の入門研修を実施する
  • サプライヤー:2022年までにサステナビリティー目標を達成するために、印刷サプライヤーの50%とプリプレスサプライヤーの50%(いずれも支出額ベース)を積極的に関与させる
  • 製品:2025年までに当社で印刷している書籍やジャーナルのポートフォリオに新しいタイトルのラベル付けを行うことにより、製品使用後リサイクル(End-of-Life Recycling)について通知する

これらの目標に向けた動きはすでに始まっています。シュプリンガー・ネイチャー・グループは全従業員を対象としたまったく新しい必修の持続性のある事業の入門研修を開始しました。この研修の目的は、すべての従業員が自社のサステナビリティーへの取り組みを理解し、サプライヤーへの働きかけから、新しい製品やサービスを開発する際のサステナビリティーへの配慮まで、私たちが前進するためにどのようにサポートできるかを理解することにあります。

また、本報告書では、オープンサイエンスの推進、研究ソリューションを進展させるためのテクノロジーの活用、組織内およびシュプリンガー・ネイチャーがともに働くコミュニティー双方におけるDEI(Diversity、Equity and Inclusion;多様性、公正性、包括性)全般について、年間を通じた進捗を紹介しています。おもな成果は次のとおりです。

  • 1日あたり250万件を超えるプラットフォームへのアクセス
  • シュプリンガー・ネイチャー・グループの最初のグローバル包括性と多様性に関する調査に対する62%の回答率
  • Valuable 500を含む、新たなパートナーと協力して、サービスを提供しているコミュニティーに変化をもたらす
  • シュプリンガー・ネイチャーが提携しているコミュニティーを寄付やスポンサーシップなどさまざまな方法でサポート。この中には、ここ数週間でウクライナからの避難を余儀なくされた研究者とその家族を支援する基金「Philipp Schwartz Emergency Fund」創設のための25万ユーロの寄付を含む

シュプリンガー・ネイチャーのCEOであるFrank Vrancken Peeters(フランク・ブランケン・ピーターズ)は、次のようコメントしています。

「今年度の報告書は、COP26での議論と意思決定における研究の重要性を認識し、気候に特別な焦点を当てています。私たちは出版社として、研究者と政策立案者を結びつけ、グローバルな課題に対する解決策を加速させるうえで重要な役割を担っています。また、私たちには、事業活動が周囲の環境に及ぼす影響を軽減する責任があります。今年も、新しい短期炭素目標の導入やClimate Action Officerの任命など、継続的な取り組みを行ってきたことを誇りに思います。私たちの責任は、私たちが属するコミュニティーにおける自分たちの役割、私たちがともに働く同僚、そしてすべての人の利益のために私たちが生み出す高品質で信頼できる研究にまで及んでおり、柔軟に業務に携わりニューノーマルに順応しながら多くのことを達成できたことを嬉しく思います」

Scientific American 編集長のLaura Helmuth(ローラ・ヘルムス)は、報告書の特別な序文では次のことを述べています。

「この報告書Unlocking Potentialは、さまざまな形式や分野の研究を、さまざまな読者に届ける出版社であるシュプリンガー・ネイチャーが、出版するコンテンツを通じて気候変動対策に果たすことのできる役割に焦点を当てています。出版社は、気候危機において重要な役割を担っています。編集者は、高品質で信頼できる研究を見出し、キュレート(収集、整理、要約、公開)、および拡張し、市民やあらゆる分野の研究者、政策立案者、政府など、適切な読者に確実に届けられるよう支援することに専念しています」

編集者への注記

Sustainable Business のマイクロサイトでは、シュプリンガー・ネイチャーのSustainable Business報告書のハイライトとサステナビリティーに関するストーリーをご覧いただけます。シュプリンガー・ネイチャー・グループのウェブサイトから、2021年版の報告書全文、そのほかの関連資料、これまでの報告書をダウンロードできます。

シュプリンガー・ネイチャーは、研究者、教育者、臨床医、その他の専門家に発見への扉を開きます。当社の出版物、書籍、ジャーナル、プラットフォーム、およびテクノロジーソリューションは、世界中で毎日何百万もの人々に届いています。175年以上にわたり、当社のブランドとインプリントは、これらのコミュニティーに信頼される知識の源となっております。今日では、これまで以上に、これらの人々が基礎的な知識にアクセスし、それらの研究を信頼し、理解し、利用できるようにすることが当社の責任であると考えています。それによって、研究者がより良い成果を創出し、前進し、後に続く世代の恩恵となるよう努めています。

詳しい情報は、group.springernature.com をご覧いただき、@SpringerNature のフォローをお願いいたします。

宮﨑 亜矢子
シュプリンガー・ネイチャー
コーポレート・アフェアーズ
E-mail: ayako.miyazaki@springernature.com

※ 本プレスリリースの原本(一部を除いて)は英語であり、日本語は参考翻訳です。

英語プレスリリース:Springer Nature Group sets out short-term targets to build on carbon-neutral achievement

 

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