注目の論文
熱帯降雨分布を支配する海洋の熱
Nature Geoscience
2013年10月21日
Ocean heat drives distribution of tropical rain

南洋から北半球へと熱を輸送する海洋逆転循環は、赤道のすぐ北側で起きる熱帯降雨のピークに大きく寄与しているという報告が、今週オンライン版に掲載される。この発見は、これまで示唆されているように温暖化で逆転循環の強度が減少すると熱帯の降雨パターンに変化が起きうることを示唆している。
Dargan Friersonらは、人工衛星観測、再解析データおよびモデルシミュレーションを用いて、熱帯降雨分布に対する海洋熱輸送の効果を評価した。彼らは、海洋逆転循環による北向きの熱輸送は赤道のすぐ北側にある熱帯降雨帯を押し上げることを見つけた。
関連するNews & Viewsの記事でJohn Fasulloは「この発見は熱帯降雨分布を支配する過程に対して見通しを与えている」と述べている。
doi: 10.1038/ngeo1987
注目の論文
-
1月26日
農業:海鳥グアノが紀元1000年以降のアタカマ砂漠でのロバストな農業を促進したNature Plants
-
1月22日
古生物学:古代の海底に巨大な海生蠕形動物が定住していたことが示す巣穴の化石Scientific Reports
-
1月21日
気候変動:湖沼熱波は21世紀末まで勢いを増す可能性が高いNature
-
1月15日
環境:海草藻場が海洋プラスチックの除去を促進するかもしれないScientific Reports
-
1月15日
惑星科学:水星の収縮の規模はこれまでの推定より小さいのかもしれないCommunications Earth&Environment
-
1月13日
環境:北極域にはポリエステル繊維が広く分布しているNature Communications