注目の論文
地震が引き金となったアラビア海のメタン放出
Nature Geoscience
2013年7月29日
Quake-triggered methane release in the Arabian Sea
20世紀半ばに起きたマグニチュード8.1の地震はアラビア海海底からの大量のメタン(強力な温室効果ガス)放出の引き金になった可能性があるという報告が、今週オンライン版に掲載される。地震が引き金となったメタン放出がよくある出来事ならば、全球炭素収支に大きく寄与する可能性がある。
David Fischerらは、地震学および地球化学的データを用いてパキスタン沖の海底堆積物の画像を作り解析した。彼らは、1945年に起きたアラビア海で観測された地震としては最大の地震が、おそらく壊れやすいガスハイドレートを保存していた堆積層を破壊したことをみつけた。研究者等は、大量のメタンが地震に引き続く数十年の間に海洋に放出されたと見積もっている。ガスハイドレートは地震活動が活発な多くの地域で見つかっており、したがって地震はそれらを放出する重要な自然の引き金となる可能性がある。
doi: 10.1038/ngeo1886
注目の論文
-
7月18日
疫学:欧州における鳥インフルエンザ発生の主な予測因子が特定されるScientific Reports
-
7月17日
惑星科学:惑星系の誕生の瞬間をとらえるNature
-
7月17日
古生物学:獲物に忍び寄るための古代爬虫類の特殊なヒレNature
-
7月10日
環境:大西洋全域で高濃度のナノプラスチック粒子が検出されるNature
-
7月10日
気候変動:クジラの糞が温暖化に関連する有毒藻類ブルームの大発生を記録するNature
-
7月10日
ゲノミクス:タンパク質は古代のエナメル質に保存されているNature