注目の論文
メタンを食べるスギゴケ
Nature Geoscience
2010年8月23日
Methane-eating moss
メタンを消費するバクテリアは、地球上の泥炭湿地帯で成長するスギゴケと群叢を形成し、湿地帯からのメタン放出を減少させる可能性があるとの報告が寄せられている。泥炭湿地帯は大量のメタン(強力な温室効果ガス)を大気に放出し、その寄与は温暖化した世界では増加することが予想されている。
H Op den Campらは、地球上の泥炭湿地帯で収集されたスギゴケのメタン消費を測定した。彼らは、すべてのスギゴケが、その中で生息しているメタン消費バクテリアとの共生関係によりメタンを消費することを発見した。彼らはまた、スギゴケがメタンを吸収する能力は温度共に増大することも認めている。
したがって著者らは、共生関係が、温暖化した地球における泥炭湿地帯からのメタン放出の予想される増加を相殺する可能性があると示唆している。
doi: 10.1038/ngeo939
注目の論文
-
7月18日
疫学:欧州における鳥インフルエンザ発生の主な予測因子が特定されるScientific Reports
-
7月17日
惑星科学:惑星系の誕生の瞬間をとらえるNature
-
7月17日
古生物学:獲物に忍び寄るための古代爬虫類の特殊なヒレNature
-
7月10日
環境:大西洋全域で高濃度のナノプラスチック粒子が検出されるNature
-
7月10日
気候変動:クジラの糞が温暖化に関連する有毒藻類ブルームの大発生を記録するNature
-
7月10日
ゲノミクス:タンパク質は古代のエナメル質に保存されているNature