注目の論文
メタンを食べるスギゴケ
Nature Geoscience
2010年8月23日
Methane-eating moss
メタンを消費するバクテリアは、地球上の泥炭湿地帯で成長するスギゴケと群叢を形成し、湿地帯からのメタン放出を減少させる可能性があるとの報告が寄せられている。泥炭湿地帯は大量のメタン(強力な温室効果ガス)を大気に放出し、その寄与は温暖化した世界では増加することが予想されている。
H Op den Campらは、地球上の泥炭湿地帯で収集されたスギゴケのメタン消費を測定した。彼らは、すべてのスギゴケが、その中で生息しているメタン消費バクテリアとの共生関係によりメタンを消費することを発見した。彼らはまた、スギゴケがメタンを吸収する能力は温度共に増大することも認めている。
したがって著者らは、共生関係が、温暖化した地球における泥炭湿地帯からのメタン放出の予想される増加を相殺する可能性があると示唆している。
doi: 10.1038/ngeo939
注目の論文
-
10月1日
考古学:岩絵は古代アラビア砂漠で繁栄する人類を描いているNature Communications
-
9月26日
生態学:世界大戦時の沈没残骸が野生生物の生息地となっているCommunications Earth & Environment
-
9月25日
生態学:米国河川における魚類の生物多様性の変化Nature
-
9月25日
地質学:サントリーニ島で最近発生した地震は共通のマグマによって説明できるかもしれないNature
-
9月24日
古生物学:新種の肉食恐竜が白亜紀後期のアルゼンチンを支配していたNature Communications
-
9月24日
気候変動:2100年までに世界的に深刻な水不足が発生するかもしれないNature Communications