注目の論文
1年以上前からエルニーニョが予測可能
Nature Geoscience
2010年2月22日
El Nino predictable more than a year in advance?
インド洋の気候状態を正確に知ることで、世界中の天気と降雨のパターンに被害をもたらすエルニーニョとラニーニャの発生を予測できる可能性があることが報告された。この情報を用いると、十分な精度で14か月前に予測を出すことが現実的となり、信頼できる予測の現在の限界よりも数か月前に出すことができることになる。
T Izumoらは、簡単な予測モデルを用いて、インド洋で特徴的な気候振動であるインド洋双極子の負の位相は、通常はちょうどエルニーニョの1年前に起きることを示した。同様に、インド洋双極子の正の位相は、その後にラニーニャが続いて起こる。インド洋と太平洋はインド洋双極子に応答する大気循環のパターンによって密接に関連しており、その結果、太平洋を吹く風に影響を及ぼすことが示唆されている。
関連するNews & ViewsでP Websterは、次のように述べている。「エルニーニョとラニーニャの予測限界が拡張されれば、インド洋と太平洋の海域は、経験的および力学的な予測手法の中に含まれることになるだろう」。
doi: 10.1038/ngeo760
注目の論文
-
9月9日
気候変動:気温の上昇が添加糖の消費量の増加と関連しているNature Climate Change
-
9月9日
生態学:海洋の温暖化によって脅かされる重要な酸素生産性海洋微生物Nature Microbiology
-
9月4日
気候:地球の炭素貯蔵能力における世界的な限界の確立Nature
-
9月3日
環境:アマゾンの気候変容の鍵となる森林伐採Nature Communications
-
9月3日
気候変動:歴史的データが示す中国における雹嵐発生日数の増加Nature Communications
-
8月28日
環境科学:コンゴ民主共和国を侵食する都市部のガリーNature