注目の論文
1年以上前からエルニーニョが予測可能
Nature Geoscience
2010年2月22日
El Nino predictable more than a year in advance?
インド洋の気候状態を正確に知ることで、世界中の天気と降雨のパターンに被害をもたらすエルニーニョとラニーニャの発生を予測できる可能性があることが報告された。この情報を用いると、十分な精度で14か月前に予測を出すことが現実的となり、信頼できる予測の現在の限界よりも数か月前に出すことができることになる。
T Izumoらは、簡単な予測モデルを用いて、インド洋で特徴的な気候振動であるインド洋双極子の負の位相は、通常はちょうどエルニーニョの1年前に起きることを示した。同様に、インド洋双極子の正の位相は、その後にラニーニャが続いて起こる。インド洋と太平洋はインド洋双極子に応答する大気循環のパターンによって密接に関連しており、その結果、太平洋を吹く風に影響を及ぼすことが示唆されている。
関連するNews & ViewsでP Websterは、次のように述べている。「エルニーニョとラニーニャの予測限界が拡張されれば、インド洋と太平洋の海域は、経験的および力学的な予測手法の中に含まれることになるだろう」。
doi: 10.1038/ngeo760
注目の論文
-
11月28日
古生物学:糞便の科学捜査が恐竜の台頭を記録するNature
-
11月21日
天文学:近くの恒星を周回する若いトランジット惑星が発見されるNature
-
11月21日
気候:20世紀の海水温を再考するNature
-
11月20日
生態学:リュウキュウアオイが太陽光を共有するNature Communications
-
11月19日
気候変動:パリ協定を達成するために、CO2の受動的吸収を計算から分離するNature
-
11月18日
惑星科学:嫦娥6号のサンプルが月の裏側の火山活動の年代を特定Nature