注目の論文
敏感な気候
Nature Geoscience
2009年12月7日
Sensitive climate
300万から500万年前は全球の気温は、当時の大気中二酸化炭素レベルから期待されるよりも顕著に高かったとする報告が、 Nature Geoscience(電子版)に寄せられている。著者らは、危険な人為的気候変動を定義する場合には、地球システムの長期にわたる感度がより高いことを考慮する必要があると結論付けている。
D Luntらは、全球気候モデルと300万から500万年前に気温が現在よりも3~5℃高かった時代の地球環境の再現とを結びつけて、大気中の二酸化炭素濃度は、将来の気候変動を見積もる際に用いられてきた気候感度の推定値から期待されるよりも、より大きな温暖化をもたらしたことを発見した。 Luntらは、こうした違いは、初期に地球システムは環境条件に適応するためには長い時間がかかったが、将来の変化を予測するための気候モデルには、氷床や植生分布などのシステムでゆっくりと変化する部分によるフィードバックが完全に含まれていないために生じていると結論した。
doi: 10.1038/ngeo706
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