注目の論文
四川文川地震の大きな破壊
Nature Geoscience
2009年9月28日
Big breaks during Wenchuan earthquake
2008年四川文川地震のマグニチュードが異常に高かったのは、異なった断層部分を分割している硬い岩石が予想外の破壊を起こしたためであるとの報告がNature Geoscience(電子版)に発表される。マグニチュード7.9の地震は、硬い岩石で分け隔てられた複数の小断層に沿って起きているが、このような硬い岩石は複数の断層が破壊することを妨げる障壁となることが普通である。
Z-K Shenらは、全球測位システム(GPS)と人工衛星レーダーデータを用いて、地震の動きが障壁のところで集中していることを示した。3か所の明瞭な障壁が次々とこの地震の際に破壊しており、それによって断層帯全体に動きが広がった。研究者は、最大の犠牲者数が障壁の近くの町で起きており、この地域で特に強い地震動が生じたことによるものと示唆している。
研究チームは、この断層帯では同様なマグニチュードの地震はほとんど起きず、4,000年に一度程度の発生頻度であると見積もっている。
doi: 10.1038/ngeo636
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