注目の論文
古代の絶滅に雪玉地球はかかわっていなかった
Nature Geoscience
2009年5月25日
No role for Snowball Earth in ancient extinction
7億4000万年前に熱帯海洋で起きた広範な生物学的交代は表面の栄養素が増加したことと関連があるらしく、この考えは雪玉地球を否定するものである。Nature Geoscience(電子版)の研究は、多様なプランクトンの集合体が微生物の爆発的発生により取って代わった生物学的交代は、雪玉地球に関連した低緯度の氷河の始まりよりも1600万年前に起きていたことを示している。
S Porterらは、米国グランドキャニオンに露出していた岩石の試料を用いて、プランクトン交替の時期を再構築した。研究者は、その年代の堆積速度としては特別に速い値を示す岩石単位を選んで、局所的な絶滅に至った出来事の時間をこれまでにない精度で再構築した。
彼らの分析は海面近くの栄養素が増加した証拠を示しており、絶滅は岩石に現れた最初の氷河の証拠よりも数百万年前に起きていたことを示していて、この特別な出来事は雪玉地球により起きたという可能性を排除している。
doi: 10.1038/ngeo525
注目の論文
-
9月12日
環境:アマゾン先住民の領域が人間の健康に恩恵をもたらすCommunications Earth & Environment
-
9月11日
惑星科学:火星の泥岩に残る特徴が古代の環境条件を解明する手がかりとなるNature
-
9月11日
惑星科学:地球近傍小惑星リュウグウの母天体には長い流体の歴史が存在するNature
-
9月11日
環境:2023年のカナダ山火事の長期的な影響を評価するNature
-
9月11日
気候変動:主要な炭素排出源が熱波の強度と発生確率に影響を及ぼしているNature
-
9月9日
気候変動:気温の上昇が添加糖の消費量の増加と関連しているNature Climate Change