注目の論文
窒素酸化物の集中するところ
Nature Geoscience
2009年2月16日
Nitrous oxide hot spots
世界中で最も大きい土地被覆種の1つである亜北極地域のツンドラ土壌は、温室効果ガスとなる可能性がある窒素酸化物を大量に放出することができる、とNature Geoscience(電子版)に発表された。これまで、このような木の生えていない土壌は、窒素酸化物の発生源としては無視できると考えられていた。
P Martikainenらは、北極圏にある半分凍った東ヨーロッパの泥炭地で、窒素酸化物の放出を測定した。植生のない泥炭部分は、農地や熱帯土壌からの放出に匹敵する量の窒素酸化物を放出していることがわかったが、これは、陸上の窒素酸化物放出源としては最大であると考えられる。彼らの野外調査のデータを北極地域全体に外挿すると、これらの泥炭裸地が地球温暖化にもたらす可能性は、北極域のメタン放出による地球温暖化の可能性の4%に達すると考えられる。
これらの発見は、亜北極域のツンドラ土壌に蓄えられた窒素が気候に与える影響を評価するときに、その量を考える上で重要となる。
doi: 10.1038/ngeo434
注目の論文
-
11月13日
気候変動:ムンバイにおける異常降雨に関連した不均衡な死亡率Nature
-
11月7日
考古学:デジタル地図によりローマ帝国の道路網が10万キロメートル増えるScientific Data
-
11月5日
気候:極端な強風がタービンの限界を超えて動かす可能性があるNature Communications
-
11月4日
地球科学:南極氷河の急速な後退Nature Geoscience
-
10月30日
惑星科学:圧力下で水の世界が形成されるかもしれないNature
-
10月30日
気候変動:南極の棚氷が海洋温暖化によって脅威にさらされているNature
