注目の論文
加速する気候帯の移動と気温上昇
Nature Climate Change
2013年4月22日
Climate zone shift gathers speed
気候帯の移動が、気温の上昇に合わせて加速してきていることを報告する論文が、今週のオンライン版に掲載される。今回の研究では、高排出シナリオの場合に、気候帯移動速度が、21世紀末までに今のほぼ2倍となり、陸域全体の約20%で気候帯が変わることが示唆されている。これは、生物種が気候の変化に適応するために与えられる時間が減り、その結果、絶滅リスクが上昇することを意味しているかもしれない。
今回、Irina Mahlsteinたちは、気候モデルによるシミュレーションを行って、全球的な気温と降水量の変化を調べ、そしてその結果として、気候帯についても調べた。その結果、月間と年間の気温と降水量に基づいた気候帯の移動が、気温上昇とともにほぼ線形に速くなっていることが明らかになった。
doi: 10.1038/nclimate1876
注目の論文
-
12月11日
気候変動:世界的な観光産業による二酸化炭素排出量は増加し、不平等であるNature Communications
-
12月10日
Nature's 10:2024年の科学に影響を与えた10人Nature
-
12月5日
気候:GenCastは既存の気象予報を凌駕するNature
-
11月28日
古生物学:糞便の科学捜査が恐竜の台頭を記録するNature
-
11月21日
天文学:近くの恒星を周回する若いトランジット惑星が発見されるNature
-
11月21日
気候:20世紀の海水温を再考するNature