注目の論文
【古生物学】ジュラ紀後期に多様化していた羽毛恐竜
Nature Communications
2013年1月23日
Palaeontology: Diversified feathered dinosaurs
姉妹分類群と比べて四肢と尾の羽毛が少ないという特徴をもつ羽毛恐竜が、中国遼寧省西部で新たに発見されたことを報告する論文が掲載される。この新知見は、白亜紀後期に多様化していた羽毛獣脚類恐竜の羽衣がジュラ紀後期にすでに多様化して、いろいろな生態ニッチに適応していたことを示唆している。
今回、P Godefroitたちが記述している獣脚類恐竜の新属新種Eosinopteryx brevipenna は、その姉妹分類群Anchiornisに似ているが、Eosinopteryxの羽毛は、Anchiornisほど豊かに四肢と尾に生えていない。こうした適応は、EosinopteryxがAnchiornisよりも容易に走れたことを示唆している。
今回の研究で得られた知見は、ジュラ紀における飛翔の起源が、これまで考えられていた以上に複雑で、ボディープラン(体制)の似た動物が、同じ生態系の異なるニッチを占有していた可能性を示唆している。
doi: 10.1038/ncomms2389
注目の論文
-
10月1日
考古学:岩絵は古代アラビア砂漠で繁栄する人類を描いているNature Communications
-
9月26日
生態学:世界大戦時の沈没残骸が野生生物の生息地となっているCommunications Earth & Environment
-
9月25日
生態学:米国河川における魚類の生物多様性の変化Nature
-
9月25日
地質学:サントリーニ島で最近発生した地震は共通のマグマによって説明できるかもしれないNature
-
9月24日
古生物学:新種の肉食恐竜が白亜紀後期のアルゼンチンを支配していたNature Communications
-
9月24日
気候変動:2100年までに世界的に深刻な水不足が発生するかもしれないNature Communications