注目の論文
殻を持つ海洋生物に腐食の徴候
Nature Geoscience
2012年11月26日
Shelled sea creatures show signs of corrosion
南洋の生きた軟体動物の殻は厳しい溶解の徴候を示しているという報告が、今週、Nature Geoscience(オンライン版)に掲載される。この発見は、海洋生態系に与える海洋酸性化の影響が現れ始めていることを示唆している。
Geraint Tarlingたちは、南極を取り囲む南洋の表層水中の生きた軟体動物から収集された殻を調査した。海洋でより酸性化が進んだ地域からの殻の試料は、顕著な溶解の徴候を示していた。研究者は、溶解は深部の二酸化炭素に富んだ水と大気中の二酸化炭素の影響を受けた表層水の混合が原因と考えている。
関連するNews and Viewsの記事で、Justin Riesは報告された腐食は「南洋の大部分の領域で表層水に起こりうることの前触れとなっている可能性がある」と示唆している。
doi: 10.1038/ngeo1635
注目の論文
-
12月5日
気候:GenCastは既存の気象予報を凌駕するNature
-
11月28日
古生物学:糞便の科学捜査が恐竜の台頭を記録するNature
-
11月21日
天文学:近くの恒星を周回する若いトランジット惑星が発見されるNature
-
11月21日
気候:20世紀の海水温を再考するNature
-
11月20日
生態学:リュウキュウアオイが太陽光を共有するNature Communications
-
11月19日
気候変動:パリ協定を達成するために、CO2の受動的吸収を計算から分離するNature