注目の論文
古代の突発的洪水
Nature Geoscience
2012年11月12日
Ancient outburst flooding
最終間氷期の間に起きたカナダ氷河湖からの大規模な突発的洪水は、北大西洋のラブラドル海にまで堆積物を輸送したと、今週号のNature Geoscience(オンライン版)に発表された論文が報告している。この事象は約8400年前に起きて北半球で寒冷化を起こした突発的洪水と類似しているようである。
Joseph Nicholl等は、最終間氷期の125,000年前から119,000年前の間にラブラドル海に堆積した海洋堆積物を調べた。彼らは、ハドソン湾で得られた堆積物に異常に赤い堆積層があることを同定した。この赤い堆積層は、北米氷床の融解により満たされた大陸湖から大量に流出した水により堆積したと考えるのがもっともらしい。洪水層の年代決定は困難であるが、著者等はこれまでに北大西洋で同定されている寒冷化時期に対応している可能性があると示唆している。
doi: 10.1038/ngeo1622
注目の論文
-
8月19日
化学:市販のマグネットが宇宙での酸素生産を促進するかもしれないNature Chemistry
-
8月14日
工学:太陽光が宇宙近傍で超小型航空機の飛行を可能にするNature
-
8月14日
健康科学:都市設計は身体活動に影響を与えるNature
-
8月12日
生態学:熱波が熱帯の鳥類の個体数減少と関連しているNature Ecology & Evolution
-
8月8日
気候変動:ペリト・モレノ氷河の後退が最近大幅に加速Communications Earth & Environment
-
8月8日
考古学:スペインの洞窟で新石器時代の人肉食の証拠が発見されるScientific Reports
