注目の論文
月の古代の痕跡
Nature Geoscience
2012年10月29日
Moon’s ancient scar
月の表側にある広大な嵐の大洋は、月の表面を形成した古代の衝突事件の残存した痕跡である可能性があると、今週号のNature Geoscience(オンライン版)に発表された研究が報告している。そのような衝突により、なぜ月の表側と裏側とでは岩石の組成が異なるかを説明できるかもしれない。
Ryosuke Nakamura等は、日本の月探査船である、かぐや/セレーネのデータを用いて月表面の組成を研究した。彼らは、ある輝石の鉱物種(月のマントル物質が融解し露出したことを示唆する)が大きな衝突クレーターと直径3000kmの古代の嵐の大洋の周囲に集中していることを示した。彼らは、この発見がこの海が衝突起源であることを示していると示唆している。
研究者たちは、このような大規模の衝突事象が月の表側で元々の地殻を露出させ、新しい、組成が他と異なる地殻を海の内部で形成させたと結論している。
doi: 10.1038/ngeo1614
注目の論文
-
9月9日
気候変動:気温の上昇が添加糖の消費量の増加と関連しているNature Climate Change
-
9月9日
生態学:海洋の温暖化によって脅かされる重要な酸素生産性海洋微生物Nature Microbiology
-
9月4日
気候:地球の炭素貯蔵能力における世界的な限界の確立Nature
-
9月3日
環境:アマゾンの気候変容の鍵となる森林伐採Nature Communications
-
9月3日
気候変動:歴史的データが示す中国における雹嵐発生日数の増加Nature Communications
-
8月28日
環境科学:コンゴ民主共和国を侵食する都市部のガリーNature