注目の論文
月の古代の痕跡
Nature Geoscience
2012年10月29日
Moon’s ancient scar
月の表側にある広大な嵐の大洋は、月の表面を形成した古代の衝突事件の残存した痕跡である可能性があると、今週号のNature Geoscience(オンライン版)に発表された研究が報告している。そのような衝突により、なぜ月の表側と裏側とでは岩石の組成が異なるかを説明できるかもしれない。
Ryosuke Nakamura等は、日本の月探査船である、かぐや/セレーネのデータを用いて月表面の組成を研究した。彼らは、ある輝石の鉱物種(月のマントル物質が融解し露出したことを示唆する)が大きな衝突クレーターと直径3000kmの古代の嵐の大洋の周囲に集中していることを示した。彼らは、この発見がこの海が衝突起源であることを示していると示唆している。
研究者たちは、このような大規模の衝突事象が月の表側で元々の地殻を露出させ、新しい、組成が他と異なる地殻を海の内部で形成させたと結論している。
doi: 10.1038/ngeo1614
注目の論文
-
3月29日
環境:コロラド川の水の半分以上は農地の灌漑に使用されているCommunications Earth & Environment
-
3月28日
気候変動:極域の氷融解が世界の基準時刻に影響を及ぼす可能性Nature
-
3月28日
生態学:温暖化と乾燥によってハチ類の多様性が脅かされているNature
-
3月27日
気候変動:気候変動がワイン生産に及ぼす影響を評価するNature Reviews Earth & Environment
-
3月26日
水中探査が明らかにした予想外に大きなサントリーニ火山の歴史的噴火Nature Geoscience
-
3月22日
気候変動:地球温暖化によって食料価格の高騰がさらに進むかもしれないCommunications Earth & Environment