注目の論文
月は主に地球物質で作られているか?
Nature Geoscience
2012年3月26日
Is the Moon largely made of Earth material?
月の大部分を形成している物質は初期の地球から来たと、今週号のNature Geoscience onlineに発表された研究が報告している。この発見は、月は初期地球に火星の大きさの物体が衝突して形成されたとする数値モデルと矛盾している。
Junjun Zhang等は月と地球試料のチタンの同位体的徴候を比較し、月の試料が宇宙線にさらされたことによる二次的変成の補正を施した。彼らは、地球のチタン同位体の徴候は、月のものと4ppm以内で同一であることを見つけた。火星の大きさの物体は同位体的には異なっていると考えられるので、この測定は月が地球マントル由来の物質か、あるいは衝突後に激しい混合が起きたことを示唆している。
関連するNews and Viewsの記事でMatthias Meierはこの発見が「巨大衝突に関する今後の研究の焦点を物語の後半へと変更する」と示唆している。
doi: 10.1038/ngeo1429
注目の論文
-
10月21日
気候変動:米国の都市における肉の消費がもたらすカーボンコストNature Climate Change
-
10月15日
惑星科学:火星における氷と炎の物語Nature Communications
-
10月8日
材料科学:通常のプラスチックと同等の強度を持つ生分解性の竹プラスチックNature Communications
-
10月7日
材料:海洋から回収した炭素を生分解性プラスチックに変換Nature Catalysis
-
10月1日
考古学:岩絵は古代アラビア砂漠で繁栄する人類を描いているNature Communications
-
9月26日
生態学:世界大戦時の沈没残骸が野生生物の生息地となっているCommunications Earth & Environment