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気候変動:世界中で熱ストレスが深刻化している

Nature Climate Change

2026年6月23日

Climate change: Heat stress intensifies worldwide

Nature Climate Change

1970年代と比較して、毎年10億人以上の人々が少なくとも1日は極端な熱ストレスにさらされていることを報告する論文が、Nature Climate Change にオープンアクセスで掲載される。この調査結果は、日中、夜間、さらに日中から夜間にわたる事象のいずれにおいても、世界的な熱ストレスが強まっていることを示している。

熱ストレスとは、個人が受ける正味の熱負荷のことであり、気温、湿度、風、および放射熱などの要因の影響を受ける。熱ストレスは、これらの要因を組み込み、環境に対する人体の反応をモデル化した「体感温度」の指標であるユニバーサル熱気候指数(UTCI:Universal Thermal Climate Index)を用いて評価できる。熱波は、頻度が増し、期間も長くなり、深刻化しているものの、夜間の暑さや昼夜をつうじて続く暑さを含め、人々が実際に経験する熱環境の地球規模での変化については、依然として十分には定量化されていない。

Rebecca Emertonら(ヨーロッパ中期予報センター〔英国〕)は、1950年から2024年までの人間の熱ストレスに関する世界的なデータセットを分析し、1970年代以降、最も暑い日と夜において体感温度が上昇していることを明らかにした。各年の最も暑い10夜の昇温率は、最も暑い10日の昇温率を上回っており、世界平均でそれぞれ10年あたり0.32℃と0.27℃であった。現在、極端な体感温度はすべての大陸で、より頻繁に観測されている。北米南部、南欧、アフリカ北部および南部、南米を含む亜熱帯地域では、1970年代と比較して、強い熱ストレスから極端な熱ストレス(UTCIがそれぞれ32℃以上および46℃以上)にさらされる日が年間最大50日増加している。少なくとも1日間の極端な熱ストレスにさらされる世界人口の割合は、16%から22%に上昇しており、これは10億人の増加に相当する。

著者らは、日中・夜間のいずれにおいても、世界的な熱ストレスの頻度、深刻度、および持続期間が増加していると結論づけている。また、熱ストレス対策計画、早期警報システム、都市の冷却対策、ならびに気候リスク評価への熱ストレス指標の統合が、脆弱性の軽減に役立つ可能性があると示唆している。

シュプリンガーネイチャーは、国連の持続可能な開発目標(SDGs;Sustainable Development Goals)、および当社のジャーナルや書籍で出版された関連情報やエビデンスの認知度を高めることに尽力しています。本プレスリリースで紹介する研究は、SDG 13(気候変動に具体的な対策を)に関連しています。詳細は、「SDGs and Springer Nature press releases」をご覧ください。

Emerton, R., Nicolas, J., Lombardi, A. et al. Global heat stress intensification and its expanding footprint on the human population. Nat. Clim. Chang. (2026). https://doi.org/10.1038/s41558-026-02670-5
 

doi: 10.1038/s41558-026-02670-5

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