注目の論文
氷期の終わりと大気中酸素濃度のつながり
Nature Communications
2011年10月12日
Linking the end of an ice age with atmospheric oxygen
大気中酸素濃度の上昇と古原生代初期の氷期の終結につながりがあることを示す証拠が見つかった。これは、地球の氷期からの復帰に大気中酸素濃度の上昇を促進する作用があったとする学説を裏付けている。したがって、この研究結果は、25億〜20億年前に起こった氷期と大酸化事変の結びつきを説明するうえでも役立つと考えられる。研究の詳細を報告する論文は、今週、Nature Communicationsに掲載される。 今回、東京大学の関根康人(せきね・やすひと)たちは、古原生代の2回目の氷期とそれ以降のものと年代が決定された浅い海洋環境に由来する堆積物に含まれるオスミウム同位体を解析した。この解析結果は、当時の大気中酸素濃度の上昇が、氷期からの復帰が大酸化事変を促進したとする仮説と符合することを示唆している。
doi: 10.1038/ncomms1507
注目の論文
-
7月18日
疫学:欧州における鳥インフルエンザ発生の主な予測因子が特定されるScientific Reports
-
7月17日
惑星科学:惑星系の誕生の瞬間をとらえるNature
-
7月17日
古生物学:獲物に忍び寄るための古代爬虫類の特殊なヒレNature
-
7月10日
環境:大西洋全域で高濃度のナノプラスチック粒子が検出されるNature
-
7月10日
気候変動:クジラの糞が温暖化に関連する有毒藻類ブルームの大発生を記録するNature
-
7月10日
ゲノミクス:タンパク質は古代のエナメル質に保存されているNature