注目の論文
海底下に3億年
Nature Geoscience
2016年8月16日
Three hundred million years under the sea
地中海東部には世界最古の海洋地殻が海底に今でも存在しているという報告が掲載される。
海洋地殻は密度が高いため、比較的急速に沈み込み帯で地球マントルへの再循環が起き、このために海洋地殻の大部分は2億年よりも若い年代を持つことになる。地中海東部のヘロドトス海盆には古い地殻の残滓が保存されている可能性があるが、その地域は厚い堆積物により覆われていて、地殻の年代がどの程度で、またそれが海洋地殻かどうかさえも正確にはよく分かっていない。
Roi Granotは今回、磁気データを用いてヘロドトス海盆の地殻構造を解析し、岩石には、大洋中央海嶺で形成された海洋地殻の証明となる磁気縞模様の特徴が見られることを見つけた。大洋中央海嶺軸でマグマが冷えると、新しく形成された岩石中の磁性鉱物は地球磁場の方向に並ぶ。時間と共に磁場の方向が変化することは海底に記録され、地殻が形成された時刻を記録した独特のバーコードを生成する。この原理を用い、磁気縞模様が斜めのパターンを持つことから、著者はヘロドトス海盆の海洋地殻は3億4千万年前の年代を持つ可能性があることを示した。
彼は、この地殻が大西洋やインド洋が出来るはるか以前に存在していた古代テチス海の残滓である可能性を示唆している。もしそれが正しいならば、この海洋はこれまで考えられていたよりもずっと早く形成されたことを意味している。
doi: 10.1038/ngeo2784
注目の論文
-
3月19日
気候科学:300万年にわたる氷と気候の物語Nature
-
3月17日
天文学:リュウグウの試料から5種類すべての核酸塩基が検出されるNature Astronomy
-
3月17日
環境:合成化学物質は海洋生態系に広く分布しているNature Geoscience
-
3月13日
古生物学:北米における異例の大きさのティラノサウルス類Scientific Reports
-
3月12日
天文学:マグネターが超明るい超新星のエンジンであるかもしれないNature
-
3月11日
考古学:古代ペルーで生きたインコがアンデス山脈を越えて運ばれたNature Communications
