The Nature Top Ten アクセスランキング

Nature アクセスランキングでは、前月nature.comで、最もダウンロードが多かった記事や論文をランキングしています。日本サイトでは、一部日本語要約も掲載しております。ここにおけるランクは、論文・記事の質、科学的重要性、引用回数などを示すものではありません。人気のあったコンテンツをお楽しみください。

2017年2月21日 ~ 2017年3月23日

  • 更新世の間氷期のタイミング

    Nature 542 (2017年2月23日)

    全般的に気候が寒冷だった更新世における温暖な期間、つまり間氷期の存在は、さまざまな証拠からよく知られている。日射量の変化のタイミングは、地球と太陽の幾何学的配置の小さな変動によって調節されている。しかし、間氷期のタイミングや、間氷期のきっかけとなるのに必要な軌道配置の明らかな変化についてはっきりと説明することはまだ難しい。今回C Tzedakisたちは、夏季の日射量のしきい値に基づいて間氷期を予測する単純な統計モデルを提案している。このモデルは、100万年前に氷期サイクルが約4万1000年ごとから約10万年ごとに遷移したことと、前の間氷期からの時間の関数として退氷の可能性が増大することをうまく予測している。

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    doi: 10.1038/542419a | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/nature21364 | 全文  | PDF

  • 発達障害におけるde novo変異

    Nature 542 (2017年2月23日)

    今回、発達障害解読(DDD)プロジェクトのM HurlesとJ McRaeたちは、診断未確定の重度の発達障害患者のいる4293家族について、エキソームの塩基配列を解読した結果について報告している。解析の結果、94の遺伝子に有害なde novo変異が多く存在することが分かり、これらの遺伝子の発達障害との関連が示された。今回のコホートの42%がコード配列に病原性のde novo変異を持ち、タンパク質の機能が破壊されたり、変化したりしていた。

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    doi: 10.1038/nature21062 | 全文  | PDF

  • 網膜での視覚特徴の表現

    Nature 542 (2017年2月23日)

    視対象の縁や動きなどの特徴は、網膜で抽出されて脳に送られる。これは、双極細胞が、光受容器からの入力を、その神経解剖学的・分子的多様性によって別々の経路に分離することで可能になる。今回T Badenたちは、マウス網膜の1万3000個以上の双極細胞を可視化し、双極細胞の広い機能的多様性を可能にする興奮性入力と抑制性入力について記述している。この結果は、従来空間のコントラストと関連付けられてきた受容野の中心部と周辺部の相互作用が、時間的信号の調整にも関わることを示唆している。

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    doi: 10.1038/nature21394 | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/nature21498 | 全文  | PDF

  • マラリアワクチンの探索

    Nature 542 (2017年2月23日)

    マラリアワクチンの最も良い候補には、今までのところ、蚊により接種された熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)のスポロゾイト(PfSPZ)を放射線弱毒化したもの、放射線弱毒化した凍結保存PfSPZの静脈注射、クロロキンあるいはメフロキンの投与を受けた人に対して蚊により接種された感染性PfSPZがある。今回S HoffmanとP Kremsnerたちは、クロロキン投与を受けた人に、放射線を照射していない無菌性凍結保存PfSPZを接種することで、少なくとも10週間にわたって同じマラリア株の感染に対する防御を誘導できることを報告している。また著者たちは、この防御は多機能T細胞の記憶と相関があることを示している。

    Article

    doi: 10.1038/nature21060 | 全文  | PDF

  • 新規のアディポカイン

    Nature 542 (2017年2月23日)

    脂肪組織はエネルギー貯蔵部位であることが最もよく知られているが、アディポカインと呼ばれる細胞シグナル伝達分子の放出を介して代謝調節にも役割を持つ。今回R Kahnたちは、脂肪組織が循環エキソソームのマイクロRNA(miRNA)の主要な供給源であり、これらのmiRNAが遠隔組織で遺伝子発現を調節できることを示している。従って、miRNAはある種のアディポカインと考えられる。

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    doi: 10.1038/nature21365 | 全文  | PDF

  • 白亜紀に起きたカオス的な軌道変動

    Nature 542 (2017年2月23日)

    地球の軌道、赤道傾斜角、歳差の変動は、日射量と日射分布に影響を及ぼすため、気候に影響を及ぼすことが分かっている。数値計算によって過去数百万年のこうした変動を再構築できるが、理論的には、こうした変動は本質的にカオス的であるため、約5000万年前以前については不確定であると示唆されている。今回S Meyersたちは、米国コロラド州で得られた地質学的証拠を用いて、軌道変動のカオス的変化が約8500万年前に実際に起きていたことを示している。

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    doi: 10.1038/542419a | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/nature21402 | 全文  | PDF

  • 新たな化石から明らかになった初期の軟体動物形態

    Nature 542 (2017年2月23日)

    庭にいるカタツムリからマッコウクジラと戦うダイオウイカまで、外見の大きく異なる多様な動物群で構成される軟体動物門は、最も繁栄を遂げた動物門の1つである。しかし軟体動物は、約5億年前のカンブリア紀に急速に進化したため、その初期の歴史、特に最初期の形態に関しては、今なお活発な議論が続いている。今回、モロッコのオルドビス紀のFezouata累層(バージェス頁岩型の動物相で知られる)から発見された化石は、この問題を解決するための手掛かりとなる可能性がある。この化石は、頭部に1枚の特徴的な殻板を持つ扁平なナメクジ様の動物のものであり、頭部の殻板以外は体全体が棘で覆われている。興味深いのは、この動物が、軟体動物の特徴的な形質であるやすり状の舌、歯舌を有することである(ナメクジがレタスを極めて効果的に食い尽くすのはこの歯舌のためである)。今回の系統発生学的解析から、この新たな生物は、これまで軟体動物やステム群腕足動物などとしてさまざまに分類されてきた他の複数の生物群と共に、軟体動物のAculifera類(殻板を8枚持つヒザラガイ類および殻のない無板類)のごく基部に、貝殻類(その他全ての軟体動物)と対するものとして位置付けられた。この知見は、初期の軟体動物が殻を1枚だけ有していたことを示唆している。

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    doi: 10.1038/nature21055 | 全文  | PDF

  • 胚発生中の母性mRNAの除去

    Nature 542 (2017年2月23日)

    母親に由来するメッセンジャーRNA(mRNA)は、初期胚の発生で使われ、その後、胚の転写が開始するとこれらの母性mRNAは分解される。しかし、これがどのように制御されているのかは明らかになっていなかった。今回C Heたちは、ゼブラフィッシュの母性mRNAが特異的なN6-メチルアデノシン(m6A)修飾を受けており、この修飾によってm6A結合タンパク質Ythdf2が母性mRNAを認識して標的化することを見いだしている。この作用が母性mRNAの分解を引き起こすことで、胚発生プログラムへとうまく引き継がれるのである。

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    doi: 10.1038/nature21355 | 全文  | PDF

  • 抗がん剤がDNAに与える望ましくない作用

    Nature 542 (2017年2月23日)

    ホスファチジルイノシトール 3-キナーゼδ(PI3Kδ)経路は多くの種類のがんで、非常に活性が高い。いくつかのPI3Kδ阻害剤は、白血病やリンパ腫などのB細胞がんの治療薬として承認されている。PI3Kδは発がん促進作用の他に、DNA組換えを促進する酵素AID(activation-induced cytidine deaminase)の活性も制御している。今回、PI3Kδ阻害による過剰なAID活性が、白血病やリンパ腫の培養細胞株だけでなく、PI3Kδ阻害剤による治療を受けた慢性リンパ球性白血病患者でも、ゲノム不安定性を引き起こすことが示されている。著者たちは、このクラスの薬による長期的な治療を受けている患者では、こうしたゲノムへの有害な作用も考慮に入れることを推奨している。

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    doi: 10.1038/nature21406 | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/nature21504 | 全文  | PDF

  • RNAメチル化を介して起こるtRNA修飾

    Nature 542 (2017年2月23日)

    DNAとRNAで起こる多数の修飾は、一般に考えられているよりもはるかに大規模で、既知の修飾は100種類を超えている。しかし、in vitroで簡単に再現できないものが多く、複数の修飾が連動して起こることが必要かもしれないとの見方が出されている。J Alfonzoたちは今回、寄生生物ブルース・トリパノソーマ(Trypanosoma brucei)で、このような連動する系を明らかにしている。tRNAThrの32番目のシトシンからウリジンへの脱アミノ化には2種類の酵素活性が必要で、反応は3-メチルシトシン(m3C)中間体の形成を経て起こることが分かった。さらに、m3CメチルトランスフェラーゼTRM140aの存在が、デアミナーゼADAT2/3の潜在的変異原性を抑えていることも分かった。

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    doi: 10.1038/542420a | 全文  | PDF

    Letter

    doi: 10.1038/nature21396 | 全文  | PDF

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