The Nature Top Ten アクセスランキング

Nature アクセスランキングでは、前月nature.comで、最もダウンロードが多かった記事や論文をランキングしています。日本サイトでは、一部日本語要約も掲載しております。ここにおけるランクは、論文・記事の質、科学的重要性、引用回数などを示すものではありません。人気のあったコンテンツをお楽しみください。

2018年11月14日 ~ 2018年12月14日

  • 最新版ネッタイシマカゲノムアセンブリ

    Nature 563 (2018年11月22日)

    L Vosshall、A Phillippy、D Neafseyたちは今回、デング、黄熱、ジカ、チクングニアなどのウイルス病原体の主な媒介生物であるネッタイシマカ(Aedes aegypti)の改良された参照ゲノムを報告している。彼らは、この新しいゲノムアセンブリ(AaegL5)と注釈付けを用いて、構造多様性や遺伝子ファミリーを含む遺伝的変動についてのより高分解能のマップを作製し、野生と実験室コロニーのネッタイシマカで遺伝的変動の調査を行った。さらに、タイの蚊集団を用いてデングウイルス媒介能力に関わる候補座位のマッピング、そしてメキシコの蚊集団を用いて殺虫剤ピレスロイドへの抵抗性に関わる座位のマッピングを行った。この参照ゲノムは、蚊の生物学的性質、性決定、進化、および介入戦略のための情報源になる。

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    doi: 10.1038/s41586-018-0692-z | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/d41586-018-07266-4 | 全文  | PDF

  • TDP-43の集合体は正常な筋再生の際に形成されて除去される

    Nature 563 (2018年11月22日)

    神経筋疾患ではTDP-43凝集体の蓄積がよく見られるが、TDP-43に変異のない患者でそうした凝集体がどのように生じるのかは分かっていない。T Voglerたちは今回、マウスとヒトの正常な骨格筋再生において、TDP-43が細胞質中でアミロイド様のオリゴマー集合体を形成することを明らかにしている。彼らはこの集合体を筋顆粒(myo-granule)と名付けた。筋顆粒はサルコメアタンパク質をコードするmRNAに結合し、筋繊維が成熟するにつれて減っていく。この筋顆粒は、筋再生中は無害なように見えるが、in vitroではこれがシードとなってTDP-43アミロイド繊維を生じることがあり、封入体ミオパチーのマウスモデルでは増加している。著者たちは、筋顆粒の形成の増加または除去の減少が、神経筋疾患に見られる細胞質中のTDP-43凝集体の起源である可能性を示唆している。

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    doi: 10.1038/s41586-018-0665-2 | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/d41586-018-07141-2 | 全文  | PDF

  • 骨を修復する神経堤プログラムの活性化

    Nature 563 (2018年11月22日)

    骨格幹細胞が、骨折後や骨破壊後に、その機械刺激をどのように読み取るかは分かっていない。今回M Longakerたちは、下顎骨を分割して骨成長を誘導するマウスモデルを用いて、新しく形成された骨領域は、神経堤の遺伝子発現プログラムが活性化された細胞に由来していて、この活性化は機械刺激に応答するFAK(focal adhesion kinase)経路の作用を介することを見いだしている。

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    doi: 10.1038/s41586-018-0650-9 | 全文  | PDF

  • DYNLL1はゲノム安定性と化学療法への応答に影響を及ぼす

    Nature 563 (2018年11月22日)

    PARP阻害剤と総称される治療薬を投与された乳がんなどのがんでは、治療抵抗性が生じることが知られており、抵抗性が生じるさまざまな機構が報告されている。そして今回、D ChowdhuryたちはDYNLL1タンパク質に依存する新たな抵抗性機構を明らかにした。DYNLL1はDNA二本鎖切断の際の末端削り込みに拮抗的に働くことで、相同性修復を阻害することが分かった。一部の乳がんや膵臓がんの細胞で見られるDYNLL1発現の低下は、無増悪生存期間の短さと相関しており、それは相同組換えの回復によってがんのゲノム安定性が増すからである。この機構は、PARP阻害剤への抵抗性に寄与していると思われる。

    Article

    doi: 10.1038/s41586-018-0670-5 | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/d41586-018-07188-1 | 全文  | PDF

  • 読み出し、訂正、繰り返し

    Nature 563 (2018年11月22日)

    量子誤り訂正(QEC)は、大規模な量子情報処理デバイスに不可欠になる。本格的なQECを実行するには、量子ビット(キュービット)間の量子相関の射影測定を介した誤りの繰り返し検出、条件付きフィードバック操作を使ったこうした誤りの訂正など、いくつかの技術的に難しい能力が必要になる。今回M Marinelliたちは、3個の同時捕獲したイオンでできた2種類の種からなるレジスターを使って、カルシウムの光学遷移に記憶された補助キュービットの助けを借りて、2個のベリリウムイオンの超微細基底状態構造に記憶された2キュービット相関を読み出せることを示している。この補助キュービットは、測定された後、ベリリウムキュービットを乱すことなくリセットされる。条件付きフィードバック訂正を実行する際に使われる古典制御システムと同様に、複数キュービット混合種ゲートは、ベリリウムキュービットからカルシウムキュービットへ確実に情報を伝送するのに極めて重要である。提案された方法によって、50回以上の繰り返し測定が可能になった。今回の研究は、捕獲イオンによる量子計算の最近の進歩に寄与するものである。

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    doi: 10.1038/s41586-018-0668-z | 全文  | PDF

  • 有機ラジカル発光体を用いる高効率発光

    Nature 563 (2018年11月22日)

    発光ダイオード(LED)は、一般的に無機材料でできている。有機LEDには、無機LEDよりも軽く、フレキシブルにできるという長所があると思われる。しかし、有機LEDは、電子状態の大半が光を放出しないので、一般的に性能が低く、量子効率が約25%以下に制限されることが多い。今回F Liたちは、ラジカル発光体では、発光が一重項状態や三重項状態ではなく二重項状態に起因するため、ラジカル発光体でできたデバイスには量子効率の制限がないことを示すとともに、量子効率27%の深赤色LEDを作製している。今回の二重項発光を実現する方法は、他のオプトエレクトロニクスデバイスにも応用できる可能性がある。

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    doi: 10.1038/d41586-018-07394-x | 全文  | PDF

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    doi: 10.1038/s41586-018-0695-9 | 全文  | PDF

  • 鉛を用いない白色発光

    Nature 563 (2018年11月22日)

    金属ハロゲン化物ペロブスカイトの非常に優れたオプトエレクトロニクス特性は、種々の応用に有望であり、エネルギー効率の高い照明はその1つである。しかし、これまで報告されたペロブスカイト材料群の中で最高性能の発光材料は、鉛を含んでおり、不安定なことが多い。今回J Luoたちは、合金化後に非常に優れた白色発光特性と大幅に向上した安定性を示す、鉛を含まないペロブスカイト材料を報告している。こうした材料は、さまざまな照明技術やディスプレイ技術において蛍りん光体として応用できる可能性がある。

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    doi: 10.1038/s41586-018-0691-0 | 全文  | PDF

  • 恐竜の卵の色と模様

    Nature 563 (2018年11月22日)

    マニラプトル類恐竜(羽毛をまとっていることの多い小型の二足歩行恐竜類で、鳥類を含む)の多くは、斑点模様のある卵を産んでいた。一方、鳥類との類縁関係がより遠い恐竜類(竜脚類や鳥盤類など)では卵にこうした模様の形成は認められず、また、現生ワニ類の卵は無地で白い。一部の恐竜の卵には色があったことを示したこれまでの研究結果を基に、今回J Wiemannたちは対象とする種数および解析技術の幅を広げ、卵殻の断片をラマン分光法によりマッピングすることで、鳥類の卵に色をもたらす2種類の色素であるプロトポルフィリン(赤褐色)とビリベルジン(青緑色)の分解生成物の存在を示している。現生の全ての卵生四肢類のうち、有色卵を産むのは鳥類のみである。この研究によって、卵の着色の起源がはるか昔にさかのぼることが明らかになった。今回用いられた技術は、化石証拠から恐竜の生活習性に関してさらに多くの情報を引き出す上で、極めて有用である可能性がある。

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    doi: 10.1038/s41586-018-0646-5 | 全文  | PDF

  • T細胞の活性化と増殖におけるBH4の役割

    Nature 563 (2018年11月22日)

    テトラヒドロビオプテリン(BH4)は、モノアミン神経伝達物質の産生、一酸化窒素の生成、痛みに関与する代謝酵素の補因子である。今回J Penningerたちは、BH4がT細胞の活性化と増殖に役割を担うことを報告している。BH4の合成に必要な酵素であるGTPシクロヒドロラーゼ1(GCH1)を欠損したマウスは、T細胞媒介性の自己免疫とアレルギー性炎症から保護された。GCH1の過剰発現は、CD4+ T細胞とCD8+ T細胞の活性化を増強し、同所性乳がんにおける抗腫瘍免疫を駆動した。著者たちは、未処置の乳がんマウスモデルにおけるBH4の治療的投与が腫瘍内エフェクターT細胞の増殖とともに乳がんの増殖を低下させることを示している。

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    doi: 10.1038/s41586-018-0701-2 | 全文  | PDF

  • エントロピーは化学的性質に勝る

    Nature 563 (2018年11月22日)

    ヒトのタンパク質には、無秩序な領域が広く存在している。こうした無秩序な領域の中には、タンパク質同士が相互作用する際の界面として機能するものもある。今回Z Woodたちは、ある酵素の表面に付着している本来的に無秩序な尾部が、この酵素が取り得る多数のコンホメーション状態を、アロステリック阻害因子に高い親和性を持つ状態へと移行させることを明らかにしている。この作用は、完全にエントロピー的な力の働きによるもので、尾部の長さの関数として表され、化学組成によるものではない。このような「エントロピー的調整器」にはアミノ酸配列や構造上の制約がないため、タンパク質のエネルギー状態を微調整するための容易に実現できる適応と考えられ、真核生物のゲノム中に本来的な無秩序性が広く見られる理由はこれで説明できるかもしれない。

    Letter

    doi: 10.1038/s41586-018-0699-5 | 全文  | PDF

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