Nature ハイライト

Cover Story:マラリアの反撃:薬剤耐性が広がる前に東南アジアのマラリアを抑えるという競争

Nature 559, 7715

表紙は、カンボジアのシエンパンにあるマラリア研究プロジェクトの施設で、医療スタッフが若い男性を診察しているところである。南東アジアのいくつかの国々で、マラリアの最も標準的な治療法であるアルテミシニンベースの併用療法に対する耐性が憂慮すべき上昇を示しており、カンボジアもそうした国の1つである。この地域は世界のマラリア症例の7%を占めるにすぎないが、ここではマラリア原虫の薬剤耐性系統が繰り返し生まれており、そうした系統がその後世界の別の地域へと広がってきた。カンボジア、タイ、ベトナム、ラオス、ミャンマーでは現在、耐性を持つ系統がさらに大きく広がる前に、熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)を完全に根絶しようとする試みがなされている。研究者たちは、マラリア原虫の検出を改善するためのツールや薬剤耐性の発生を未然に防ぐ方法を開発することによって、その取り組みを助けている。(News Feature

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